朝焼け・夕焼け時のダイナミックな空の変化には誰しも魅了されるもの。それまで青かった空が急に紫になり、赤くなり、時には、雲が下から赤く照らされて不気味なグラデーションを見せてくれる。雲の具合ひとつで無数の表情を見せてくれるのだ。
だから飽きないし、狙って撮るというより、ふと「今日の空はすごいっ」と気づいて慌てて撮る方が多いかもしれない。
これは先日撮った夕日に赤く照らされた富士山。空気がきれいなら今でも世田谷区からこのくらい富士山が見えるのである。カメラはデジタル一眼レフ+超望遠レンズだけれども。
特に冬はいい。空気が澄んでいて見通しがいいから。風が強い晴れた日はなおさらだ。その上年末年始となると車も減り稼働する工場も減るのでよけい空が澄んでくるのだ。
では初日の出を撮りたいという人に向けて、日の出を撮るという話。
日の出を撮るのに一番重要なのは、なんといっても、日の出日の入りは太陽が超高速でつっぱしるっ、ということ。とにかく足が速い。あれよあれよという間に上ってしまう。特に夕日より朝日が難しい。急に出てくるからね。
それには準備である。
2005年元旦の日の出は、東京だと6時51分。大阪は7時5分。京都も7時5分だけど、盆地のように周りが山に囲まれているとそれも考慮しなきゃいけない。山の上から初日の出を拝みたいという人も注意だな。
次は場所。これは別にどこでもいいと思う。初日の出だから日の出が美しい場所で撮ろうと日の出の名所にでかけるのもいいし、逆に自宅(近辺)からいつもの場所にいつものように上る初日の出を愛でるのもいい(別にビルの谷間に上る初日の出だって悪くはあるまい)。富士山から上る初日の出もいいし、富士山に上る初日の出もいい。まあ人それぞれということで。
天候と気温。こればかりは祈りましょう。
場所が決まったらカメラの準備。気合いを入れて三脚を用意してもいいけど、太陽はものすごく明るいので手持ちでも問題なかろう。
太陽をメインに撮りたい人は超望遠の10倍ズームクラスがお薦めだし、「初日の出がある風景」を撮るなら3倍ズームクラスでもいい。
前述したように太陽はすごく速いので、その場で慌てないよう注意が必要だ。一番気をつけたいのは、実はピント。雲はもわもわしててとらえどころがなく。雲がなければないで空は真っさらで何もない。そういうところってオートフォーカスがすごく苦手とするのだ。機種によっては「ピントが合わない」といってシャッターが切れなかったり、ぼやけた写真になったりしてしまう。そうなると悲惨。
もしフォーカスモードに「無限遠」や「遠景」があったら、あらかじめそれに固定しておくのが吉。そういうモードがなければ、とにかく遠くのもの(山の稜線でもビルでもいい)にフォーカスロックすること。シャッターボタンを半押しにしてAFだけ働かせておき、そのあとで構図を決めてシャッターを押すという技だ。
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