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第39回 高層ビルと夜景の関係今日から始めるデジカメ撮影術(1/3 ページ)

» 2006年01月12日 12時28分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 冬は風景がきれい。風が強くて冷たいんだけど、その分空気もよどまず、シャキッとしてて遠くまでよく見える。東京から富士山が一番よく見えるのも冬だし、夜景がきれいなのも冬だ。

 でも冬の夜は寒い。だから寒いときは高層ビルの温かい展望台からゆっくり外を眺めて撮るのがお勧め。しかも冬は夜が長いので夕食前から夜景を楽しむことができる。

ガラス越しに夕日の富士山を撮る

 東京近辺限定ネタで申し訳ないのだが、冬は富士山がよく見える。これはマンション10階のベランダから超望遠で撮った富士山。

屋外だとこのくらいきれいに撮れる

 では新宿の高層ビルから富士山を撮ってみよう。3倍ズームの望遠側で狙う。

 普通はこうなってしまう。確かに富士山は撮れているけれども、2つ欠点がある。ひとつは部屋の灯りが写り込んじゃっていること。2番目は夕日っぽい赤みに欠けること。

 まず色を直してみよう。ホワイトバランスをオートから「曇り」にし、露出を空に合わせる。「曇り」にすると赤みが強く写るのだ。で、空を少し多めにいれてやって空の明るさに露出を合わせて撮るとかなり赤みが出てきた。デジカメにピントを無限遠に合わせる機能があったらそれを使うのがいい。

ホワイトバランスを「曇り」にした

 次はガラスに写り込んだ室内の灯りを消してみよう。

 室内の灯りがガラスに反射してレンズに映るのだから、ガラスとレンズの距離をゼロにするのが一番簡単。よってカメラをガラスに付ける。最近増えている「フラットズーム」(レンズが飛びでないズームレンズ)の機種だとカメラをガラスに押し付けちゃえばいい。

カメラをガラスに付けて撮影

 これでガラス越しとは思えない富士山になった。ガラスに押し付けてやれば手ブレもしづらいので安心だ。とはいえ夕日は暗いもの。望遠で撮るときはISO感度をちょっと高めにしてやるといい。これは200ミリ相当の望遠レンズでISO200で撮影したもの。

ライトが写り込んでしまった

 室内の移り込んでるライトが夕日のようだけど、もちろんそうじゃない。レンズが飛び出るタイプのデジカメはガラスにぴったり付けるのが難しいけど、うまくやればこのくらいはいける。

ガラスにぴったり付けて撮ればこの通り

 富士山がなくとも、冬は遠くの山々までくっきり見える季節。遠くの風景を撮るには最適だ。

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