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第52回 暑中見舞いと夏らしさの関係今日から始めるデジカメ撮影術(1/3 ページ)

» 2006年07月06日 10時00分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

夏っぽい写真を撮ろう

 真夏になる前に夏っぽい写真を撮ってみる。ポイントは「夏のアイテム」だ。夏のアイテムというといろいろ思いつく。砂浜……これは真夏じゃないと無理だしいちいち撮りに行くのも大変。ビーチボールや浮き輪も同じ理由で却下。

 スイカ。スイカは夏らしいアイテム。同様に、かき氷なんかもそう。アイスクリームはもう年中食べるものだからいまひとつ季節感がない。昭和っぽいテイストを狙うなら、ラムネや団扇もいいかも。あとは風鈴か。

 基本は「真夏のアイテムだけど、見ると涼しげなもの」だ。見てるだけで暑くなるような写真はちょっとね。てなわけで、全部やっていては大変なのでまずはかき氷から。

 かき氷を食べるのである。夏のアイテムとしてかき氷を出すのだから、かき氷だけがはっきり写るように撮るべし。それも溶ける前に。

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 縦と横の2パターンを撮ってみた。場所は単なる公園の池の前。立ち入り禁止ロープ用の支柱にかき氷をのっけてみた。これだけでOK。テーブルの上なんかよりこの方がかき氷だけが目立つし、背景も大きくボカすことができる。

 あとはフラッシュを焚いちゃうのもいい。日中のフラッシュは光が当たったものだけが背景からちょっと浮くからだ。

 あれこれ悩んでると氷が溶けちゃうのでて手早くやろう。もし背景が全部青空になるような場所が近くにあればいいけど、なければしょうがないな。

 暑中見舞いに使ったりワンポイントアイテムとして使うなら、フォトレタッチをしてみよう。レタッチソフトはさまざまなので手順を詳しく書くのは難しいので今回のポイントだけ。

 まず暗い部分を明るくする。特に背景はできるだけ明るくしてボケた感じにする。今回は、そのくらい。背景を白っぽくすると文字も重ねやすいのだ。

 結果がこれ。

photo レタッチしてみました

 もうひとつ、風鈴も撮ってみた。風鈴はシチュエーションが大事。古民家の軒先なんかだと風情がでて涼しげなのだが、「夏の写真を撮るぞ」ってんで古民家をさっと借りられる人、あるいは古民家っぽい縁側のある家に住んでる人以外は難しい。

 そこで今回は背景を青空だけにしてごまかすことにした。

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 実はこれを撮った場所はたまたま用事があってでかけた「お台場」。ポイントはフラッシュを焚くこととちゃんと風鈴にピントを合わせることと、風は気まぐれなので何枚も撮っていい角度のものを見つけること。

 特にフラッシュは重要。風鈴って透明なので、普通に撮っては暗めに写っちゃう。フラッシュを使わないと……

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 こんな風になるのだ。でもそれでは風情に欠けるのである。ちなみにこれをどうやって撮ったかというと、こんな感じ。

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 傘の先に風鈴をぶらさげて持ってもらっただけ。なんと単純な。なぜ傘があるかというと、梅雨で雨模様だったから。たまたま顔を出した青空で撮ったのである。

 こういう写真で大事なのは「わざとらしさ」なので、使うときはフォトレタッチする。

 今回のポイントは、全体に明るくすることと同時に「青くすること」だ。ソフトによって方法は異なるが、空はより青く、雲はより白くするのが基本。例えば、指定した箇所が「真っ白」になるよう全体を調整してくれるというツールがあれば、それで雲の一部を指定してやればいい。

 「青」と「白」に気をつけてレタッチしてやればこんな写真になるのだ。

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 これでかなり「夏の風鈴」っぽくなったのが分かるはず。

 暑中見舞いの背景に使うなら、風鈴の位置や縦横も考えないといけないけど、背景の一部として貼るのならこれだけでもいいはず。かなり暑中見舞いっぽく作れるはずだ。

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