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第92回 外食と食べ歩きの関係今日から始めるデジカメ撮影術(1/3 ページ)

» 2008年03月13日 08時30分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 おいしいものを食べたら撮る。いや、食べたら撮れないので、おいしそうなものは食べる前に撮る。ブログに載せるためだけではなく、食べたものの記録というほどのものでもなく、単に、おいしそうなものを写真に残したら気持ちいい、くらいの感じで撮る。そんな話をしよう。

基本編

 春は旅行の季節。GWも旅行の季節。日帰りでも何でもいいけど、ちょっと遠くへ行ったら、地元でも食べられるようなチェーン店ではなく、その場所ならではの食材とか調理とかそんなものを楽しみたい。

 料理を撮るときの基本は何度か書いているけれども、

  • (1)マクロモードにすること。ピンボケしないように。
  • (2)フラッシュはオフにすること。お店でむやみに光らせるものじゃありません。
  • (3)手ブレに気をつけること。店が暗いと確実に手ブレする。ブレにくいよう、ヒジをテーブルにつく、腕をテーブルに押しつけるなどブレない工夫を。ISO感度を上げるとブレにくくなるが、上げすぎると画質が落ちておいしそうに見えなくなる。

 テーブルに腕を押しつけてマクロモードにしてちょっと低い位置から撮るとこんな風にちょうどいい角度になる。カメラが低い位置にくるので液晶モニタを斜め上から見ることになるが、それでも何が写ってるかだいたい見えれば写真は撮れる。それがコンパクトデジカメの一番いいところ。

 カメラを目の前に構えなくてもOKなので、さりげなく撮れるのだ。

  • (4)ホワイトバランスに気をつけること。オートできれいに撮れたら問題なし。ダメなときはカメラのホワイトバランス調整機能を駆使する。

 ドイツで食べたパンケーキ。巨大なパンケーキにソーセージが6本も乗っておりました。多すぎ。うまかったが食べすぎでデザートを頼めませんでした。ああ。

オートホワイトバランスがうまく働かなかったので(左)、カスタム設定して撮り直し(右)

 左は全然おいしそうに見えない。色がヘン。昼間のオープンテラスなのになぜこんなに変な色なのかというと、この席は巨大な日よけの下にあり、その日よけの色のせいで光に色がついちゃってるからだ。太陽光でも白熱灯でも蛍光灯でもない微妙な光の色なので、オートホワイトバランスがうまく働かなかったのである。

 そういうときはカスタム設定を使うべし。幸い、お皿が真っ白なので、白い皿が白くなるように設定。無事、白いものが白く撮れた。

  • (5)できるだけ明るめに撮ろう。明るい色の料理だとカメラが暗めに撮っちゃいがち。そうじゃなくても、明るめの方がおいしそうにみえる。
  • (6)撮影は手早く済ますこと。料理が冷めたら台無しだし、ソバが伸びたりくっついたりしても台無し。撮ることより食べる方が大事。

 という感じ。これだけ気をつけていれば、あとはいざとなったら「パソコン上でレタッチする」でよい。

暗く撮れてしまったので(左)、パソコンで修正した(右)

 ドイツの駅構内で買ったノルウェー風ファストフード。ホテルに持ち帰って食べる前にせっかくだからと撮ったのだが、カメラのセッティングがズレてて、やたら暗く撮れてしまった。そういうときはパソコン上で明るくしてやれば問題ない。

 ちなみに、このファストフードはパッケージがお魚の形をしててとても可愛かったのである。むしろ中味よりこのパッケージにひかれたのかも。

日本にも進出しないかしら

 料理を撮るときは、どの角度からどのくらいの範囲を撮るかがけっこう大事。テーブルの上の料理を全部いれようとすると、離れて撮らなきゃいけないし、ひとつひとつの料理が小さくなって何を撮りたかったか分かりづらくなる。

 無理に1枚に全部収めなくてもいい。広い範囲を撮ろうと思ったら、縦位置にしてみるのも面白い。

縦位置で遠近感を出したり(左)、横位置でひとつのお皿に注目したり(右)

 広角レンズ(これは28ミリ相当)でちょっと上から縦位置で撮ると、手前にあるお皿は丸くに、遠くのお皿は斜めから遠近感が出てより様子が分かる。

 ひとつの料理に注目するときは、少し低い位置から料理の立体感が出るように近寄って。お皿や料理の一部が欠けてもOK。でもお皿の形は分かるように、中心を少しずらすといい。

 光の方向にもちょっと気を配って。

お皿のふちが光っちゃったけれど(左)、向きを変えればバッチリ(右)

 デンマークといえばデニッシュだ……といっていいのかどうか。以前、コペンハーゲンで入ったカフェでデニッシュが置いてあったのでコーヒーのおともとして食べてみた。

 窓際で、お皿の向きを微妙に変えてある。お皿に入ってるカフェのロゴも一緒に撮ろうと思ったのだが、1枚目はお皿のふちが光ってしまってロゴがよく分からない。そこで2枚目。光の当たり方をちょっと変えてロゴも一緒に撮ってみたわけである。

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