レンズに続く大きなトピックは液晶モニター。液晶モニターが3インチと大きくなった上に上下にチルトするようになった。その分、P80に比べてボディは少し大きくなったが、チルトすると撮影時も再生時も何かと便利なので高く評価したい。
操作はP80と同様、電子ダイヤルを装備しているが、基本的にはメニュー+十字キー。露出補正もISO感度も十字キーなのはちょっと残念。もうちょっとダイヤルを回したい気分になる。
機能面ではダイナミックレンジを補正する3段階の「アクティブD-ライティング」(残念ながら同社一眼レフで採用された「オート」はない)、被写体の動きを感知してISO感度を調整する「モーション検知」、人物系では顔認識2.0や、笑顔撮影、2コマを連写して目を閉じてない方を記録する「ぱっちり目」モードなどコンシューマ向けらしい機能を装備している。
細かい設定が多い分、モードダイヤルに「ユーザー設定1」と「同 2」が用意された。よく使う設定を(ズーム域なども含む)登録しておけば、瞬時に設定を変えられる。これを駆使すれば日常の撮影から、目的がはっきりした趣味用撮影モードへさっと切り替えられる。
さすがにここまでの高倍率だと望遠時のクオリティは決して高いとはいえないが、価格やサイズを考えれば上出来。ある程度は割り切って使うべきだろう。レンズの歪みに関しては、歪み補正をオンにすればワイド端でもほとんど感じなくなる。
グリップがしっかりしていて構えやすく、液晶も視野角が広くて見やすいので、撮影は快適。一台で済ませたい写真好きにお薦めできる。この高倍率ズームは一度使うと病みつきになるかも。
こんなスペックのカメラが5万円もせずに買えるのだから、すごい時代である。
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