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連写だけじゃない20倍ズーム機 サイバーショット「DSC-HX1」レビュー(2/3 ページ)

» 2009年04月15日 08時00分 公開
[小山安博,ITmedia]

 レンズはソニーの高画質レンズのブランド「Gレンズ」を冠した光学20倍ズームレンズ。焦点距離は28〜560ミリ(35ミリ換算時)、F値はF2.8〜5.2。非球面レンズ1枚、EDレンズ1枚を含む10群13枚構成だ。

photo Gレンズを搭載。迫力のある大型レンズ。レンズのズーミングは速く、動作音も静か。光学式の手ブレ補正機能も内蔵する

 背面の右手親指が位置する部分にはジョグダイヤルを搭載しており、シャッタースピードや絞り値などを変更する際に、素早く操作できる。撮影時は、ダイヤルを押し込むことでシャッタースピードや絞り、露出補正、ISO感度の変更ができる。

photo ジョグダイヤルで設定を変更する場合、まずダイヤルを押し込んでシャッタースピードや絞りなど、変更したい項目をアクティブにしてダイヤルを回す。ダイレクトに変更できないので一手間必要な点がちょっと気になった

 十字キーには左からマクロ、画面表示切り替え、フラッシュ、セルフタイマーがそれぞれ割り当てられ、十字キー上部にはメニューボタン、下部には画像削除ボタンが配置されている。

 本体上部にはズームレバー一体型のシャッターボタン、再生ボタン、カスタムボタン、モードダイヤル、連写ボタン、FOCUSボタンがそれぞれ配置されている。カスタムボタンにはスマイルシャッター、ホワイトバランス、測光モードのいずれかを割り当てることが可能だ。

 シャッタースピード優先、絞り優先、マニュアル露出での撮影も可能で、本格的な撮影にも対応する。

HD動画にも対応した使って楽しいカメラ

 ハイビジョン動画撮影機能も備えた。残念ながら1920×1080ピクセルのフルハイビジョンではなく1440×1080ピクセルだが、フレームレートは約30fpsが確保されおり、ビットレートは画質「ファイン」で12Mbps、「スタンダード」で7Mbpsだ。動画コーデックはMPEG-4 AVC/H.264で、ファイル形式は.MP4となる。動画撮影中の光学ズームも可能で、幅広いシーンでHD動画撮影が楽しめる。本体上部にはステレオマイクも装備しており、音声もきれいに録音できる。

 撮影機能ではさらに、顔検出に加えて笑顔になったら自動でシャッターを切る「スマイルシャッター」を搭載。「おまかせシーン認識」では、カメラを被写体に向けるだけで夜景/夜景&人物/三脚夜景/逆光/逆光&人物/風景/マクロ/人物8つのシーンを認識、最適な設定にしてくれる。

 さらに、「おまかせシーン認識アドバンス」を選択することも可能で、これを選ぶと、夜景/夜景&人物/三脚夜景/逆光/逆光&人物が認識された場合、自動で設定を変えた2枚の写真を撮影してくれる。たとえば夜景&人物なら、フラッシュ+スローシンクロで撮影した1枚目に加え、2枚目では感度を上げてブレ軽減を行ってくれる。また、自動的に「目つぶり軽減」が動作し、2枚のうち、目をつぶっていない方を自動選択してくれる。

photo 電源はインフォリチウムのHタイプで、撮影可能枚数は約390枚(CIPA準拠)。高速連写やHD動画撮影のことを考えると、大容量/高速なメモリースティックPRO-HG デュオなどと組み合わせるのがいいだろう

 ほかにも、ノイズリダクションを3段階から選択できるほか、「Dレンジオプティマイザー」も標準のスタンダードモードに加えてより高精度に補正できるプラスモードが追加され、精度が向上している。

 DSC-HX1の特徴は、幅広いシーンに対応できる光学20倍ズームレンズに、簡単に撮影できる機能と上級者も満足できる機能を詰め込んだというだけでなく、高速撮影を連写だけにとどめず、さまざまな撮影機能へと展開したことにある。単にCMOSを搭載しただけでなく、CMOSを搭載したからこそできる機能を、しかも使いやすく、便利な形で採用しているのがDSC-HX1だ。

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