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高速動画が楽しい“ガジェット”カメラ――EXILIM「EX-FC100」レビュー(2/3 ページ)

» 2009年05月12日 10時30分 公開
[荻窪圭,ITmedia]
SETキーを押すとこのメニューが出て露出補正やISO感度など撮影設定が可能。これは連写時のパスト連写枚数をセット中。左右のキーでどのくらいさかのぼるかを指定できる

 さらにうれしいのは、シャッターを押した瞬間より前の画像を記録するパスト連写機能。過去の画像が30枚分バッファに溜まっているので、それを利用して過去の写真を記録できるのだ。これはよい。

 連写写真は全部をまとめて保存するもよし、気に入った写真だけ保存するもよし。

背面。ディスプレイ横に円形の十字キーがあり、その上に撮影と再生ボタンがそれぞれあるのがEXILIMらしさ。画面はグリッドやヒストグラムを表示したところ。グレーの枠は高速系撮影時の画角を表している

ハイスピード動画を楽しもう

 FC100の超高速連写に並ぶウリはハイスピード動画だ。これはFC100ならではの遊び。こんなコンパクトデジカメでこんな動画を撮れていいのか、というくらい面白い。

 動画は背面の動画ボタンを押すといつでも撮影可能だ。

ハイスピード動画のフレームレートはここで指定する。ライティングとあるのは、いわゆる「暗部補正」機能と思っていい

 ハイスピード動画は240fps(480×360ピクセル)、400fps、1000fps、30-240fpsの4つのモードがある。400fpsや1000fpsだと画像サイズがぐぐっと小さくなる(1000fpsだと224×180ピクセル)のでオススメは240fpsか30-240fpsかな。

 後者は背面のSETキーを押すとフレームレートを30と240で切り替えられるモード。

 これは編集してあるけれども、30-240fpsモードでの撮影を駆使した動画(ジャンプの瞬間だけスローにしてみた)。こんなのを撮れるのである。動画サイズもYouTubeにはちょうどいい。

 なお高速動画時は音声はとれないので注意。

超高速を遊びたい人に最適

Eye-Fiをオンにすると、Eye-Fiカード使用時に、データ転送時に自動オフしなくなる

 ほかにも、Eye-Fi対応や、暗部補正や彩度・シャープネス・コントラストなど妙に細かい設定が可能であるなどなかなか楽しい。

 あれこれいじって楽しみたい人の、ハイテクデジタルお遊び系ガジェットカメラとしては最高の出来だ。

 画素数が910万画素、高速系連写モード時(スローモーションビューを含む)は600万画素なので少なく思うかもしれないが、実用上の問題はまったく感じない。むしろ600万画素クラスの方が扱いやすくていいくらい。もし高画質を求めるなら、FC100とは別にデジタル一眼レフや高画質系ハイエンドコンパクトを買うべきである。

 いつも持ち歩いて日常のスナップを楽しく撮りつつ、ときどき連写やハイスピード動画に切り替えて一瞬をつかまえたい、というデジタルを楽しみたい人には強くお勧めである。

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