レビュー
» 2009年07月21日 08時30分 UPDATE

レビュー:さまざまなニーズに応える1台――超軽量フルHDビデオカメラ“Everio”「GZ-X900」 (1/3)

250グラムの超軽量フルHDビデオカメラ、日本ビクター“Everio”「GZ-X900」を試用した。独特デザインが強烈な印象を残すが、高画質を生み出す新CMOSや手ブレ補正機能の存在もあり、さまざまなニーズに応えられる1台だ。

[都築航一,ITmedia]

 日本ビクターから販売開始されたデジタルビデオカメラ“Everio”「GZ-X900」は、既存のビデオカメラとは一線を画す斬新なデザインと、カメラとしての基本性能の高さを身上とする高級機だ。「プライベートだけでなく、ビジネスシーンにもマッチする1台」とうたわれるGZ-X900の実力をチェックしてみた。

photo 付属クレードルに装着した状態の“Everio”「GZ-X900」。国内販売される同社製品としては初めて、同社のグローバルブランド「JVC」の名のもとに登場した製品でもある

奇抜なデザインながら意外に持ちやすく、携帯性も高い

 まずは独特のスタイルが強烈な印象を与える。正面、左右の側面、背面と、どこをとっても同じ仕上げが施された面はなく、不思議な質感に目を見張る。しかも、いわゆる横型のビデオカメラだと思って手にすると、グリップベルトが存在しないため、どう構えていいかわからずにとまどってしまうが、付属のリストストラップを手首に通して持ってみると、意外にも滑りにくく、握りやすいのにも驚かされる。

 全体のサイズ感は同社の春モデルと比べて一回り以上大きく、むしろライバル各社のハイエンドモデルに近いが、正面から見たときの幅が37ミリと薄く、ストラップなどすべてを装着した撮影時重量も約300グラムと、同社のコンパクトモデル「GZ-HM200」(約310グラム)よりも軽量なため、持ち歩きは苦にならない。

photophoto 独特な雰囲気を醸し出す外装デザイン
photophoto 正面幅は37ミリしかない(写真=左)、液晶モニターを展開するとぐっとビデオカメラっぽくなる(写真=右)

 液晶モニターを開くと、がぜんビデオカメラらしくなってくるが、モニターの額縁上部にステレオマイクを並べることで、限られた本体サイズの中でなるべく良好な録音をめざすなど、デザイン性だけでなく実用性にも配慮されていることが分かる。

デジカメベースの高性能デバイスが生み出す優れた画質

 デザイン性と並んで本製品を特徴づけるポイントが画質の高さだ。搭載する「コニカミノルタHDレンズ」は、35ミリ換算46.5〜232.5ミリ相当の光学5倍ズーム、開放F値はF3.4〜5.6と、最近のビデオカメラ用としては物足りなさを感じさせるが、これはカタログ上の数値よりも実際の画質を優先した結果と思われる。さすがに光学5倍ズームでは特に望遠側が物足りないと感じるユーザーも多いと思われるためか、8倍までのダイナミックズームも用意されるが、ダイナミックズームの領域では、デジタルズームほどではないものの精細感は損なわれる。

 このレンズがとらえた光をデータに変換する撮像素子には、1/2.33型 総画素数1029万画素というハイスペックなCMOSセンサーを新たに開発、搭載している。動画撮影時の有効画素数は498万画素、静止画は896万画素(4:3時)という高画素でデータを取り込む。これを映像処理エンジン「HDギガブリッドPremium II」が、1920×1080ピクセル/最高24MbpsのAVCHD形式の動画へと変換する。

 こうしたデバイスの組み合わせによって生み出される画は、水平解像度1000TV本以上をうたうだけあって解像感が非常に高く、精細なのに驚かされる。色のノリもよく、コントラストも十分。高ビットレートの記録モードを生かしきれる、優れた描写と感じた。最高3456×2592ピクセル(最高画質時)で記録される静止画も十分に精細だ。

 手ブレ補正は、同社の家庭向けカメラとしては久々の光学式だが、レンズ前端のさらに手前に補正レンズを置くという、独自の方式がとられており、補正レンズが動くようすを正面から見ることができる。同社によれば、補正レンズを光学系の中に組み込む従来の方式に比べて、収差の発生などを抑える効果があるといい、こちらも画質の向上につながっているというわけだ。

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