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夏の水辺はコレで撮る――今夏の防水デジカメ徹底チェック(後編)価格比較

» 2009年07月27日 09時55分 公開
[ITmedia]
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 水着作例満載の「水辺編」、各製品の個性を明らかにした「作例編」に続く今回は、今シーズンに店頭に並ぶ防水デジカメの仕様と価格を比較する。

 今年は防水デジカメの当たり年といえる。これまで防水デジカメといえば、オリンパスの「μ SW」(現「μ TOUGH」)シリーズかペンタックスの「Optio W」シリーズと2択状態だったが、今年はオリンパス「μTOUGH-8000/6010/6000」、パナソニック「LUMIX DMC-FT1」、キヤノン「Powershot D10」、富士フイルム「FinePix Z33WP」、ペンタックス「Optio W80」が登場しており、選択の幅が格段に広がった(μ TOUGH-6000は6010にモデルチェンジするので市場在庫のみになる)。

 画質面と操作性での比較については、「水辺編」および「作例編」を参考にして欲しい。今回はスペックと価格を比較したい。

 まずは撮像素子とレンズを比較する。下の表を見て分かるよう、各機種とも撮像素子は有効1200万ないし1000/1010万画素CCDを搭載しており、画素数だけでの大きな差はないと思っていい。それよりも、水中では画角が狭くなるので、水にカメラをひたしての撮影を楽しみたいと考えるならば、28ミリスタートのμ TOUGHないしDMC-FT1、Optio W80が選択順位の上位に位置することになるだろう。

製品名 撮像素子 レンズ(35ミリ換算)
μ TOUGH-8000 有効1200万画素CCD 28〜102ミリ
μ TOUGH-6010 有効1200万画素CCD 28〜102ミリ
μ TOUGH-6000 有効1000万画素CCD 28〜102ミリ
DMC-FT1 有効1210万画素CCD 28〜128ミリ
PowerShot D10 有効1210万画素CCD 35〜105ミリ
FinePix Z33WP 有効1000万画素CCD 35〜105ミリ
Optio W80 有効1210万画素CCD 28〜140ミリ

 次は防水性能を含む総合的なタフネス性能だ。分かりやすさを優先するため、保護等級名称ではなく各社が明記してる数値で統一して比較したところ、μ TOUGH-8000がトップクラスのタフネス性能を持っていることが分かった。防水デジカメを持ち出す水辺や沢といったフィールドでは「落とす」「ぶつける」といった事態も想定できるだけに、十分な耐落下/衝撃性能があれば安心度は高くなる。

 季節的にはまだ先だが、ウィンタースポーツでゲレンデなどへ持ち出すことを考えると、耐寒性能を有していればより安心だ。ただ、耐寒性能はあくまでも低温下で動作するかということを示すものに過ぎない。寒冷地ではバッテリー寿命が短くなるので、ゲレンデに長時間いることを想定できるならば予備バッテリーも携帯すべきだろう。

製品名 耐水性 耐落下性 耐寒性
μ TOUGH-8000 水深10メートル 2メートル −10度
μ TOUGH-6010 水深3メートル 1.5メートル −10度
μ TOUGH-6000 水深3メートル 1.5メートル −10度
DMC-FT1 水深3メートル 1.5メートル ――
PowerShot D10 水深10メートル 1.22メートル −10度
FinePix Z33WP 水深3メートル ―― ――
Optio W80 水深5メートル 1メートル −10度

 最後にサイズを比較しよう。いくら安心感を与えてくれるタフネスデジカメでも、あまりにサイズが大きくては携帯する気になれない。今回取りあげた製品の中では、FinePix Z33WPが92(幅)×59.6(高さ)×20.6(奥行き)ミリと最小サイズで、防水という言葉から連想されるゴツさはない。一般的なコンパクトデジカメの感覚で携帯できるといっていい。反対にPowerShot D10はいかにもアウトドアというスタイルで、レンズも沈胴式であるためサイズも比例して103(幅)×66.9(高さ)×48.8(奥行き)ミリとやや大柄。アウトドア専用機と割り切った方がいいのかもしれない。

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