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機能充実のエントリーデジ一眼――ペンタックス「K-x」レビュー(2/3 ページ)

» 2009年11月19日 12時26分 公開
[渡邊宏,ITmedia]
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 撮像素子は有効1240万画素のCMOSセンサーで、サイズは23.6×15.8ミリのAPS-Cサイズ。ISO感度は常用域でISO200〜6400までが選択可能で、カスタム設定時にはISO100/12800までの減感/増感も行える。連写性能は最高4.7枚/秒(JPEG記録時。最大17枚まで)を実現している。ボディ内蔵のCCDシフト式手ブレ補正機能“SR”(Shake Reduction)は、シャッタースピード約4段分の補正効果を持つ。

photophoto Sv(シャッタースピード優先)撮影時の背面液晶(写真=左)、測距点は4方式から選択できる(写真=右)

 撮影に関する機能としては、露出標準/アンダー/オーバーの3コマを連続撮影して合成することでダイナミックレンジを拡張する「HDR」や、シャドー/ハイライト補正、レンズのディストーションと倍率色収差の補正、デジタルフィルター、クロスプロセスなどの機能を備える。

 デジタルフィルターについては「トイカメラ」「レトロ」「ハイコントラスト」「色抽出」など14種類を備えるが、さらにユニークなのがクロスプロセス。これはフィルムカメラの現像時にあえて通常とは異なる現像液を使うことで色の変化を楽しむ「クロスプロセス」の処理をデジタルで再現するもので、トーンカーブ、彩度、コントラストなどのパラメータがシャッターごとにランダム適用されるため、同じ被写体/撮影条件でもシャッターを切るたびに異なった写真が撮れる。

photophoto 「クロスプロセス」での撮影

 クロスプロセスをオンにしていると、シャッターボタンを押して再生してみるまでどのような写真になるかまったく想像がつかないが、その偶然もまた楽しい。ちなみに、ライブビュー撮影時にもクロスプロセスは利用できるが、液晶画面に映し出されているのは既に撮影が行われた、ひとつ前のパラメータなので、いずれにしても再生してみるまでどのような写真かは分からない。

 また、各フィルターやカスタムイメージについてはそれぞれのプリセットされたパラメーターで撮影するほか、微調整も行える。この辺りは追い込もうとするときりがなくなるので、とりあえずRAWで撮るというのもいいかもしれない。

 各種設定については「MENU」ボタンから設定画面を呼び出すことで行えるが、ホワイトバランスとISO感度については十字キーの左右から、クロスプロセスやデジタルフィルター、HDR、AFモード、測光方式、測距点切り替えなどはの設定は「INFO」ボタンからも行える。

photophoto 「INFO」ボタンからすばやくクロスプロセスやフィルターなどの設定が行える(写真=左)、カラーフィルター「雅(MIYABI)」の設定。パラメータを更に手動で設定することも可能だ(写真=右)

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