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» 2010年02月19日 08時00分 UPDATE

フルHDビデオカメラ新時代(2):タッチ操作と高度な自動シーン認識で安心して楽しめる、iVIS「HF M31」 (1/2)

キヤノンの“iVIS「HF M31」は上位機ゆずりの使い勝手をコンパクトなボディにまとめた良バランス機。タッチパネル液晶と自動シーン認識によって快適な撮影が楽しめる。

[都築航一,ITmedia]

 キヤノンの2010年春モデルは昨年よりも1機種増えた3モデルが投入された。最上位機の“iVIS”「HF S21」、新たに加わったエントリーモデル「HF R10」、そしてここで紹介するミドルクラスの「HF M31」で、いずれも内蔵メモリーにフルHDのAVCHD映像とJPEG画像を記録する仕様になっている。

 このうち、画質と使い勝手の両面でさらにワンランク上を目指したHF S21は、他社製品を含む春モデル全体でみても、カリカリにチューンされたマニア向けモデルという雰囲気が色濃い。より手軽に楽しみたいのであれば、上位機ゆずりの使い勝手をコンパクトなボディにまとめたHF M31がおすすめだ。なお、HF S21以外の2モデルは、レッドとシルバーのカラーバリエーションが用意されているが、レッドも落ち着いた配色で手に取りやすい印象を受けた。

photo 「iVIS HF M31」

 同社ではHDビデオカメラらしい精細さと自然な色再現を早くから実現してきただけに、今シーズンは使い勝手の向上に力を入れているのが目立ち、中でも液晶タッチパネルの採用と「こだわりオート」の2点は、同社では初の機能として注目したい。

優れたシーン自動認識でより手軽な撮影を実現

 iVIS HF M31は、前モデル「iVIS HF21」をベースに使い勝手の向上を図った製品だ。1/4型389万画素のCMOSに、35ミリ換算で39.5ミリ相当からの光学15倍ズームレンズ、DIGIC DV IIIによる映像処理というカメラ部の基本スペックを受け継ぎつつ、前述のタッチパネル液晶やこだわりオートをはじめとする新機能を盛り込みながら、わずかではあるが本体のさらなる小型軽量化を実現している。実は380グラムという総重量は今シーズンに登場した普及価格帯モデルのなかだと、そう軽量とはいえない値だが、重量バランスに優れており、実際に手にすると重さを感じさせず、長時間持ち歩いていても疲れにくい。

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photophoto スタンダードなルックスで、重量バランスにも優れる

 同社製のあらゆるカメラで共通化された機能として、撮影モードを緑色のマークに設定すれば、フルオートで最適な結果が得られるという特徴を挙げることができるが、もちろんHF M31も例外ではない。モード切り替えスイッチを「デュアルショット」と呼ばれる緑色の方へスライドしておけば、すべての撮影項目がオートで固定され、安心して被写体に集中できる。

 デュアルショットで真価を発揮するのが、撮影しているシーンを自動認識して最適な設定を保つ「こだわりオート」機能だ。これはいま撮ろうとしている場面を、カメラ側で31のシーンに分けて認識し、各シーンごとに最適な設定をとるというもので、シーン認識、動体の追尾、そして人物の顔認識といった従来からの機能の集大成といえる。

photo デュアルショット/MXPモード(フルHD/24Mbps)で撮影した映像からのスクリーンショット。このような「被写体がカメラを構えている」というシーンを撮る機会はあまりないかもしれないが、カメラが顔の前にくると顔認識の対象から外れやすくなるうえ、お互いに位置を変えて撮影し合うという、カメラにとってはかなり意地悪な場面。しかし、こだわりオートが正しく判別し、よく追随できている。

 子どもを撮る場面ひとつとっても、背景は順光なのか、逆光なのか、夕方なのか、夜などの暗い場面なのか、あるいは子どもはじっとしているのか、動いているのかといった違いにより、それぞれ別のシーンと認識される。また、現在どんなシーンと認識しているかは、画面左上に大きめのアイコンで表示される。デュアルショットへの切り替えスイッチとあわせ、意図しないマニュアル設定になっていないことと、オートであってもカメラが最適な状態を保ち続けていることをいつでも目で確認できるから、安定した画質だけでなく、撮影中の安心感もリアルタイムで得られるというわけだ。

photo デュアルショット/MXPモード(フルHD/24Mbps)で撮影した映像からのスクリーンショット。世田谷線沿線は、花を熱心に育てている方が多く、真冬でも色鮮やかなようすを楽しめる。HF M31のこだわりオートでは、こうした場面は「あざやか」に撮るべきだと判断し、より華やかな色合いになるよう調整してくれる
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