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よりライトに、よりスマートに――「OLYMPUS PEN Lite E-PL1」レビュー(2/5 ページ)

» 2010年03月03日 11時08分 公開
[小山安博,ITmedia]
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 背面ボタンは、背面右側の上部に「Fn」「ズーム」「ムービー録画」ボタンが並び、液晶の右側に縦に「再生」「MENU」「INFO」「消去」ボタンが並ぶ。十字キーは上から時計回りに露出補正、フラッシュ、連写、AFの各ボタンで、中央にOKボタンがある。

photophoto 本体上部。E-P1/P2に比べるとモードダイヤルの位置が変更されたり、グリップが深くなったり、いろいろと変更点がある

 十字キーの割り当てにISO感度、ホワイトバランスの変更がなくなり、AEL/AFLボタンがなくなったのは、カメラの位置づけゆえだろう。そのかわり、E-P1/2にはなかったムービー録画ボタンが新設されている。これによって、どの撮影モードでもボタンを押すだけで動画撮影が行える。これは非常に便利だ。

photophoto モードダイヤルが上部に配置された。個人的にはこちらの方が指で回しやすい(写真=左)。背面は特にムービー録画ボタンの新設が大きい(写真=右)

 機能的な変化で大きいのが、E-P1/P2では非搭載だったフラッシュ(ポップアップ式)を内蔵した点だ。これまでは、ボディサイズの問題もあり、必要な場合は高感度撮影でまかなうという考え方だったが、より初心者を想定した結果、ということだろう。

photo ポップアップ式のフラッシュ。同じマイクロフォーサーズ機であるパナソニックの「LUMIX DMC-GF1」と同じ仕組み

 全体的にはE-P1/2のデザインは踏襲されているが、よりコンパクト感は増しており、重さも300グラムを切ってさらに軽くなっているので、これまで以上に気軽に持ち歩けるカメラになっている。そのかわり、E-P1/2にあったひんやりとした金属の質感はなくなった。前面のアルミにはしっとりとした塗装が施され、背面はプラスチック素材を使っているようだ。コストダウンと軽量化を図った部分だろう。

より簡単に、分かりやすく凝った撮影が

 スペック的におおむねE-P1/P2と同等とみていい。撮像素子は有効1230万画素の4/3型ハイスピードLive MOSセンサーを搭載。オリンパス自慢のスーパーソニックウェーブフィルターによるゴミ取り機能も採用されている。手ブレ補正はセンサーシフト式だ。

 液晶はE-P1/2の3.0型23万画素ハイパークリスタル液晶から2.7型23万画素ハイパークリスタル液晶へと小型化しているのは数少ない違いだ。もちろんミラーレス構造であり、AFはコントラストAF(ハイスピードイメージャAF)となる。11点の測距点も同等で、E-P2から搭載された追尾AFも搭載されている。

 E-P2から搭載されたアクセサリーポートも備え、電子ビューファインダー「VF-2」にも対応。秒3コマの連写も同じだ。音声はE-P1/2のステレオに対してモノラルしか録音できないが、アクセサリーポートにステレオマイクを装着することは可能だ。

photophoto E-P1にはない装備としてあげられるのがこのアクセサリーポート。電子ビューファインダーやステレオマイクを装着できる(写真=左)。マイクロフォーサーズ用レンズは、もちろんそのまま利用できる。単焦点のパンケーキレンズ「M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8」もよく似合う(写真=右)

 ハードウェアとしては一部機能をのぞくとE-P2並みの機能を実現しており、エントリーモデルといっても十分なスペックを備えている。手軽に使うだけでなく、レンズ交換式カメラらしい凝った撮影をしたいという要望にも十分応えられる。

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