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よりライトに、よりスマートに――「OLYMPUS PEN Lite E-PL1」レビュー(3/5 ページ)

» 2010年03月03日 11時08分 公開
[小山安博,ITmedia]
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 E-PL1での新機能として搭載されているのが「ライブガイド」だ。これは、モードダイヤルの「iAUTO」から利用でき、より直感的に凝った撮影を行えるようにする機能だ。

photo ライブガイドを表示すると、アイコンと分かりやすい言葉で設定が変更できるようになる

 iAUTOは、人物やマクロなど、カメラが被写体を判別して自動で最適な設定にしてくれるモードだが、基本的にユーザーが変更できる撮影設定は多くない。ライブガイドでは、撮影時にOKボタンを押して液晶右側に表示されるアイコンから、簡単に設定が変更できるようになる。

photophoto 例えば「明るさを変える」を選択すると、明るさ(露出)をカーソル上下だけで変更できる。さらにこの状態からカーソルを左に押すと、明るい部分や暗い部分だけを明るくしたり暗くしたりもできる

 設定変更は「色の鮮やかさを変える」「色合いを変える」「明るさを変える」「背景をぼかす」「動きを表現する」という5つの目的から選択するようになっており、たとえば「背景をぼかす」を選ぶと、「背景をぼかす」から「背景までくっきり」という選択肢が現れ、バーを上下させることで、背景をぼかした撮影か、遠景までピントが合った撮影を設定できる。実態は絞りを開いたり絞ったりしているわけだが、これをぼかす、くっきりという目的で表現しているため、専門用語を知らないユーザーにも分かりやすくなっている。

 「明るさを変える」は露出補正であり、「明るい」「暗い」という設定項目だが、さらに「明るい部分を明るく」「明るい部分を暗く」、「暗い部分を明るく」「暗い部分を暗く」という設定項目も用意されており、逆にマニュアル撮影では設定できないような撮影もできるのが面白い。さらに、「撮影のヒント」も用意されており、子供やペット、花や食事といったシーン別に、撮影する際に気を配るヒントが示されるので、初心者が写真を学べる。

photophoto 「撮影のヒント」からは、初心者が良く撮影するようなシーンごとに、撮影のやりかたをアドバイスしてくれる

 なお、E-P2に搭載された「i-FINISH」も搭載されており、被写体に応じてより見栄えのする仕上がりで画像を記録してくれる。iAUTOでは自動的に仕上がりモードはi-FINISHになる。

アートフィルターに新フィルター搭載

 E-PL1では、ダイヤルが廃止されたので、撮影時の露出変更方法が少し変わっている。P/A/S/Mの各モードでは、十字キー上の露出補正ボタンを押すとマニュアル設定が可能になる。P/A/Sモードでは、露出補正ボタンを押し、左右キーで露出補正、上下キーでプログラムシフトやシャッタースピード、絞りの変更となる。Mモードでは上下でシャッタースピード、左右で絞りの変更となる。

photophoto A/Sモードの場合、シャッタースピードまたは絞り値の変更が左右キー、上下キーが露出変更になる(写真=左)。Mモードの場合はそれぞれシャッタースピード、絞り値の変更になる(写真=右)

 ダイヤルを使った場合に比べ、ダイレクトに変更できないのでワンクッションが必要だが、使いづらいというほどではない。ボタン操作に慣れたコンパクトデジカメユーザーであればむしろ悩まずに使えるだろう。

 P/A/S/Mモードでは、撮影時にOKボタンを押すと右側に撮影設定が並ぶ「ライブコントロール」が表示される。ここから十字キーで設定を変更する。仕上がりやホワイトバランス、ISO感度など、E-P1/2で利用できる設定は、E-PL1でも選択できる。

photo 右側に並んでいるのがライブコントロール。E-P1/2では2つのダイヤルを使ってダイレクトに操作できたが、E-PL1では十字キーを使うので、操作性はいたって普通

 E-P1/2で搭載された「アートフィルター」はもちろんE-PL1に搭載されている。フィルター数はE-P2の8種類より少ない6種類だが、E-P2から採用された「ジオラマ」に加え、ほかにはない「ジェントルセピア」が新たに追加されている。

photophoto アートフィルターに搭載されているジオラマとジェントルセピアはE-P1にはなかったもの。ジェントルセピアはE-PL1だけのフィルターだ

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