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超薄型ボディの低価格フルHD機 Xacti「DMX-CS1」フルHDビデオカメラ新時代(6)(2/2 ページ)

» 2010年03月08日 11時31分 公開
[都築航一,ITmedia]
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PCとの親和性は高いが、負荷の高さが課題

 撮影した映像は前述のとおり、.MP4の拡張子を持つファイルとして記録される。映像はMPEG-4 AVC/H.264、音声はAACで圧縮されており、QuickTime Playerのほか、H.264に標準で対応したWindows 7上では、Windows Media Playerでも再生可能だ。

photo Full-HD(1920×1080ピクセル 16Mbs)からのスクリーンショット。顔認識機能も従来どおり搭載される。被写体が一瞬写りこんだだけでも、ピントを的確に合わせてくれる
photo Full-HD(1920×1080ピクセル 16Mbs)からのスクリーンショット。「ビデオカメラ」としては光学ズーム倍率が9倍と低く、遠くの被写体を狙うのは苦手。カメラの性格から言っても、大きく写したいのなら、可能な限り被写体に近づいて撮るべきだろう

 最高画質でもビットレートは約16Mbpsに抑えられているが、PCでの再生にはやや負荷の高いフォーマットである。Core i7 860(2.8GHz)を搭載したデスクトップPCではフルサイズでも問題なく再生できたが、Core Duo T2400(1.83GHz)を搭載した古いノートパソコン(ThinkPad T60)では、半分のサイズに縮小してもコマ落ちが発生した。もっとも、最近ではH.264の再生支援機能のついたネットブックなども増えてきたから、高性能なPCでなければ再生できない、とは言い切れないが、気軽に楽しむには、PCを使わずにHDMI経由でテレビに直接映してしまうのがいいかもしれない。

 また、市販のビデオ編集ソフトでも、本製品の映像ファイルを問題なく読み込めるものが増えてきたが、負荷はやはり大きいようで、AVCHDの高速編集を実現した「EDIUS Neo 2 Booster」(トムソン・カノープス)を例にとると、AVCHDカメラなら3つの映像を同時に再生できるほどのPCでも、MP4形式の映像は1ファイルの再生もコマ落ちが発生するほどだった。

photo Full-HD(1920×1080ピクセル 16Mbs)からのスクリーンショット。スナップ撮影が基本ではあるだが、じっくり撮ればAVCHDビデオカメラに迫る映像も楽しめる
photo Full-HD(1920×1080ピクセル 16Mbs)からのスクリーンショット。基本的に色のノリがややこってりしているのだが、花々が主な被写体となるこのような場面では色鮮やかな描写が際立つ。

 今回はAVCHDビデオカメラと同時に試用したのだが、もとより並べて比較すべき製品ではない。というより、DMX-CS1によるスナップ撮影は、ビデオカメラでの撮影とはまったく異なる体験だと感じる。撮る人と撮られる人の距離感が異なり、撮られる人の受ける威圧感が異なり、そしてカメラ自体の携帯性のよさが異なるから、おそらくDMX-CS1でしか撮れない映像がたくさん得られるハズだ。しかも、家に帰ってテレビにつなげば、フルHDの精細な映像を楽しめる。DMX-CS1ならではの魅力が見出せる人にとっては、実売4万円前後という価格以上の満足度が得られる1台といえる。

photo 最高画質の「8M」モードは4:3のアスペクト比をもち、画素補完による800万画素相当の画像(3264×2448ピクセル)が撮影できる。
photo Full-HD(1920×1080ピクセル 16Mbs)からのスクリーンショット。撮像素子が小さいこともあってか感度は決して高いとはいえず、暗所の室内ではディテールがどうしても甘くなってしまう。
photo Full-HD(1920×1080ピクセル 16Mbs)からのスクリーンショット。夜景も苦手なシーンではあるが、無理に増感しないため見た目の印象には近く、現場の雰囲気はよく出ている

モデル:倉岡生夏(くらおか きなつ)

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1991年7月17日生まれ、東京都出身、AB型。チョコレート大好き(1日約1キロ食べています)! 動画共有サイト「zoome」で「チョコ姫★倉岡生夏」ムービー日記更新中

チョコ姫★倉岡生夏:http://zoome.jp/kinatsu/

ブログ:http://ameblo.jp/225444/


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