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春のわたらせ渓谷鐵道 その2――家族も満足の撮影プランを考えるふぉとテツ 第4回(2/3 ページ)

» 2010年05月19日 11時23分 公開
[作倉瑞歩,ITmedia]

トロッコ列車から桜を撮ってみよう

 さて。あなたに振り回された家族は、ちょっとお疲れ気味です。シメは「トロッコ列車」と行きますか。

 ここでも「あれ?」と思われる方もいると思います。普通トロッコ列車に乗るなら、下り、ですよね。トロッコ列車に乗り、観光をして帰るのがパターン。

 しかーし! 今回の真の目的は「撮影」なんです。最初から観光している場合ではありません(笑)。最後に盛り上がりを持ってくることで、疲れ切った家族も納得するというものです(なんてね)。

photo 無理矢理桜を入れて撮った上りトロッコ列車の始発駅、足尾駅
photo 足尾には旧貨物ホームがあり、使われなくなったディーゼルカー「キハ30」「キハ35」が置いてあります。トロッコ列車の待ち時間に、これも撮ってみてはいかがでしょう。わたしは学生時代、八高線でよく乗りました……。しかしちょっとゆがんでますね。もう少し遠くから撮った方がよかったかな

 上りのトロッコ列車に乗るメリットは、なんと言っても“空いている”ことです。トロッコ列車は人気ですし、皆さん下りに乗りたがりますので、休日だと当日券なんて運がよくない限り、望むべくもありません(ちなみに1カ月前からJRの「みどりの窓口」で整理券が購入できます)。しかも込んでいますし、右、左と渡良瀬川の渓流が入れ替わるわ鐵を堪能できません。

 でも上りなら当日券でも十分買えますし、土日であっても空いていますので、左右どちらでも移動して撮影できるのです!

photo トロッコ列車を正面から撮ったところ。「全編成を……」とも書きましたが、このように思い切って機関車アップってのもいかがですか

 おすすめした上りですが、デメリットもあります。わたらせ渓谷鐵道はほぼ南北に走っているので、上りは逆光での撮影を強いられることです……。まあただ、この連載は「限られた条件の中でもがんばって撮ってみよう」が目的。“いい写真”じゃなくて“お気に入りの写真”“思いでの写真”を目指しましょう。それに車内の自販機で買ったビールを、のんびりと飲みながら乗るトロッコ列車はいいものです。乗らない手はありません。デメリットはあるにしても、曇るとか、何とかなるかもしれませんし。祈りましょう(笑)。

 では帰りはトロッコ列車に乗って、車内から渡良瀬渓谷を堪能しましょう。下りの出発駅、足尾から乗ります。ここからはしばらく渡良瀬川に沿って走るので、右に左にくねくねと列車は走ります。なお下りの場合、最初は右側に渓谷が流れますので、まずは進行方向右の席に陣取りましょう。

photo 足尾駅では機関車の入れ替えが行われます。機関車と客車が並列したところを押さえておきましょう
photo トロッコ列車は旧12系客車と、旧京王線の車両を改造したものが使われているようです(12系は分かりましたけど京王線とは知りませんでした)。12系には「八甲田」「十和田」で学生時代お世話になりました。そして引っ張るのはDE10。「E」というのは2つ+3つの車輪で構成されていることを示しているんですが、これがまた萌え……そして非対称の運転台も萌……(以下略)

 では、先頭で走っているDE10が入る感じで、川の流れを撮ってみましょう。途中、景色がいいところではゆっくりと走ってくれますので、そのときには記念に、渓谷も撮っておいてはいかがでしょうか。

photo トロッコ車両から撮影。うまいこと機関車が入ったかな? ただし車両から手を出しすぎると危険なので絶対にやめてください、ホント。乗り出したりするのは“御法度”ですよ! それに危険なところで撮影しているおじさんが写っていますね。こんなところで撮るのはやめたいものです
photo 途中から渓谷は左側を流れます

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