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ミラーレスα、ソニー「NEX」を丸裸にする(前編)(1/4 ページ)

» 2010年05月24日 11時51分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 2010年のデジカメ界はすごいことになってきた。なんといっても、ソニーである。コンパクトデジカメ界を裏面照射型CMOSセンサーで席巻し、デジタル一眼界を「NEX」で襲ったのだ。

 NEXはソニーの新しいミラーレス一眼シリーズ。一応「α」の一族だが、使った感じはサイバーショット(を超快適に進化させたもの)に近い。αとサイバーショットの両方から特徴を持ってきた製品である。

photo 左が「NEX-5」、右が「NEX-3」。レンズはNEX-5が単焦点レンズ「E 16mm F2.8」、NEX-3が「E 18-55mm F3.5-5.6 OSS」だ

 一番の特徴はAPS-Cサイズのセンサーを搭載しながら、小さくて軽いこと。極限まで小さい。特にNEX-5はこれでもかというくらいエッセンスを凝縮したデザインだ。

 どのくらい小さいか。ちょいと比較写真。まずはNEX同士。

photo 左はNEX-3、右が上位モデルのNEX-5。マウントの向こうにすぐセンサーがむき出しなのがミラーレス一眼の特徴だ。

 NEX-3の方が普通のレンズ交換型カメラっぽい。NEX-5は「よくぞここまで」感ただようボディだ。

 次にマイクロフォーサーズ一眼(パナソニック「DMC-GH1」)と比べてみる。

photo 左がマイクロフォーサーズのDMC-GH1。右がNEX-5。

 NEX-5の方が撮像素子が大きいためマウント径も大きいのだが、その分ボディがいかに小さいか分かる。今回は手元にあったGH1で比べたが、「DMC-GF1」やオリンパス「E-P1」と比べてもNEX-5は充分に小さい。

 コンパクトデジカメとも比べてみよう。

photo 左がサイバーショット DSC-HX5V 右がNEX-5(レンズは16mm F2.8)。レンズ装着時の奥行きを無視すれば、10倍ズームコンパクトデジカメとたいして変わらないサイズではないか

 やはり小さい。わざわざボディ下部に凹みをつけて「ここまでこだわってコンパクトにしたのだ」という開発者のメッセージが感じられるよいボディだ。それでいて三脚穴はしっかり光軸上にあるのもよい。

 小さくするには何かを捨てなきゃいけない。大事なのは何を捨てたか、だ。NEX-5はEVFと内蔵ストロボ、それにアクセサリシューとモードダイヤルとボディ内手ブレ補正を捨てた。逆に、3インチ液晶モニタとそのチルト機構は死守した。この薄さでモニタがチルトするのは素晴らしいのひとことに尽きる。

photo 薄さ優先のためチルトできる角度と方向は限られるが、ここまで持ち上がるのは素晴らしい。

 そのおかげで、カメラとしての性格が際だった気がする。しかもホールディング性は意外によく、屋外でも液晶が見やすいなど、よくできているのだ。

Sony Style(ソニースタイル) Sony Style(ソニースタイル)
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