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ミラーレスα、ソニー「NEX」を丸裸にする(前編)(3/4 ページ)

» 2010年05月24日 11時51分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 続いて撮影モードを切り替える。メニューを表示し、「撮影モード」を選択してダイヤルを回す。一番ストレスを感じたのがこの操作。撮影モードはできれば瞬時に変えたい。

photophoto 撮影モードの変更もメニューから(写真=左)、撮影モード変更時は画面上に疑似ダイヤルが現れ、モードの解説をしてくれる(写真=右)

 撮影モードの内容も一般的な撮影モードに加え、サイバーショットのウリである「人物ブレ軽減」や「スイングパノラマ」も用意された。最高級コンデジ、と思っていいかも。

 サイバーショット譲りの名機能「スイングパノラマ」はカメラを動かしながら高速連写し、その中央部分をつなぐことでパノラマ写真を作る技だ。秒7枚の連写を利用するのだが、このクラスのカメラでスイングパノラマできるのは面白すぎる。

photo スイングパノラマで撮影したお堀。少し右に傾いてしまったのは勘弁。上下の画角は狭くなるが、できあがりは「8192×1856」という巨大な横長画像になる。

 スイングパノラマ時は上下の画角が狭くなるので、より広い範囲を撮りたいなら、E 16mm F2.8にワイコンを付けたい。

 「人物ブレ軽減」も「連写して合成」機能のひとつ。人物と名前が付いているが、あらゆるシーンで使ってOKである。通常よりISO感度を上げて6枚連写し、それを合成することでノイズを減らすという技。優れているのは、シャッタースピードを上げるため被写体ぶれを防げることと、動いてしまった被写体は合成されないため、最悪でも絵が破綻しないこと。だから気軽に使える。そしてうまくいけば超高感度とは思えないノイズの少ない絵が得られる。欠点は合成に数秒かかる(実測で約6秒)ことくらいだ。

 P/A/S/Mの各ポジションではもちろん露出補正、ISO感度、ホワイトバランスなどを変更できる。ISO感度はISO200〜12800で、1段刻みの設定が可能だ。注目はオートHDR。「α550」にもサイバーショット「DSC-HX5V」にも搭載された機能だが、NEXのHDRは少し進化している。

photo ダイナミックレンジ補正として、1枚の写真にデジタル補正をほどこすDRO(ダイナミックレンジオプティマイザか3枚連写して合成するHDRを選べる。

 露出を変えて3枚連写したものをカメラ内で合成してハイダイナミックレンジ画像を作り出すのだが、その際、適正露出の1枚を別途保存してくれる。これはうれしい。

 HDRで撮影する露出の幅は自動的に決まるが、マニュアルで最大+6段分までいける。

photo オートHDRで撮影した写真。これは3枚のうち適正露出で撮ったもの。HDRはかかってない。
photo HDRがかかっている写真。上の写真では白くとんでいる水しぶきもしっかり残っているし、日陰となったシャドウ部も持ち上げられている。シャドウ部の持ち上げはやや不自然ではあるが、効果は大きい

 HDRで不自然になる場合もあるが、その際は露出補正やHDRの補正範囲をコントロールすれば効果的に使えるだろう。

Sony Style(ソニースタイル) Sony Style(ソニースタイル)

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