水滴撮影のいちばんの注意点はピント合わせだ。リバースアダプタ使用時は、レンズとボディをつなぐ電子接点が無効になるため、当然AFは作動せず、マニュアルフォーカスでのピント合わせになる。しかも、超接写では被写界深度が極端に浅くなるため、厳密なピントの操作が必要だ。
カメラを三脚にしっかりと固定し、ライブビュー表示を見ながらカメラの位置を少しずつ前後に動かしてピントを合わせるようにしたい。前後の移動をスムーズに行うには、三脚に載せた状態でカメラ位置を微調整するためのアクセサリ「フォーカシングレール」を使うと便利だろう。ピントの位置は、水滴ではなく、水滴の中に映った風景側に合わせること。
絞りについては、開けて撮ると風景にピントが合い、水滴そのものは、ふんわりとぼけて写る。逆に絞りを絞り込むと、風景と水滴の両方をくっきりと写すことが可能だ。撮影の狙いに応じて使い分けたい。
リバースアダプタ使用時に絞り値を変更するには、ちょっとした裏ワザが必要になる。その方法はレンズによって異なる。
ニコンやペンタックス、ソニーのレンズでは、レンズをボディから取り外した状態では絞りが閉じて、最小絞りになっている。絞りを開けたい場合は、レンズのマウント面にある絞りレバーをテープなどで固定すること。絞りリングが備わった古いレンズであれば、リングを回すだけでOKだ。
いっぽう、キヤノンEFレンズやマイクロフォーサーズレンズでは、レンズをボディから取り外した状態では開放絞りになる。絞りを絞り込みたい場合は、いったん通常の向きでレンズをボディに装着し、撮影モードを絞り優先AEにして、使いたい絞り値にセットする。そして、プレビュー(絞り込み)ボタンを押しながら、レンズ着脱ボタンを押してレンズを取り外すと、任意の絞り値に固定できる。
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