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富士フイルム、3Dハイビジョン“デジカメ”「FinePix Real 3D W3」佐々木希さんもビックリ(1/2 ページ)

» 2010年08月17日 15時58分 公開
[ITmedia]
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 富士フイルムは8月17日、3D対応デジカメ「FinePix Real 3D W3」を9月4日より販売開始すると発表した。価格はオープンで、実売想定価格は4万8000円前後。

 同社が昨年発表した3D対応デジカメ「FinePix Real 3D W1」(レビュー)の後継機種で、2つのCCDと2つのレンズユニットを備えた複眼構造や裸眼で3Dを楽しめる背面液晶などはそのままに、新たに3Dハイビジョン映像の撮影を可能とした。

photophoto 「FinePix Real 3D W3」。CMキャラクターはモデルの佐々木希さんが務める。右は同社代表取締役社長 CEOの古森重隆氏

 撮影できる3D映像のサイズは最大1280×720ピクセルでファイル形式は.AVIだが、1ファイルに2本の1280×720ピクセル(最大)/24fpsの映像ストリームを保存する「3D-AVI」と呼ばれる独自形式となっている。音声はステレオ収録。

 1280×720ピクセル/24fpsの映像ストリームを2本、1つのファイルに保存する形式のため。サイド・バイ・サイドあるいはフレームシーケンシャルのいずれでも再生可能となっており、搭載するHDMIを利用して3Dテレビで再生することはもちろん、NECやAsusTekなどの3D対応パソコンで楽しむこともできる。

photophotophoto 側面にはHDMI(写真=左)、HDMIで接続すれば3Dテレビで撮影した3D映像を楽しめる(写真=中、右)

 撮像素子は1/2.3型 有効1000万画素CCDで、レンズは35ミリ換算35〜105ミリ相当の光学3倍ズームレンズ。両眼視差を利用した3D静止画/動画撮影のほか、FinePix Real 3D W1と同じく2CCD/2レンズ構成をいかした静止画撮影機能として「テレ/ワイド同時撮り」「2カラー同時撮り」などが用意されている。

 背面液晶はFinePix Real 3D W1と同様に裸眼立体視を可能としているが、その仕組みは「ライトディレクションコントロールシステム」から、表面に凸レンズを設けて左右の目に入る光をそれぞれ制御し立体感を得るレンチキュラー方式となり、より強い立体感を得ることに成功している。

 W1に比較してクロストークは1/10に低減され、色再現性も1.8倍に向上した。3D再生に重要な輝度も1.5倍となっている。サイズは2.8型から3.5型へと大型化してるが、本体サイズにほぼ変更はなく、。サイズは124(幅)×65.9(高さ)×27.8(奥行き)ミリ(W1は123.6×68×25.6)となっている。

photophotophoto 背面液晶は3.5型へサイズアップ(写真=左)、本体上面にはズームレバーとシャッターボタン(写真=中)、内部構造。光軸を保持するメインフレームにはステンレスが利用されている(写真=右)

 昨年投入したFinePix Real 3D W1について同社では10万台の販売目標を立てたが、「若干のショート」(同社)とやや先行しすぎた感は否めなかった。同社では2013年にはテレビやパソコンなどの3D対応機器が6000万台以上にのぼると予測しており、3Dの普及は今後、急ピッチに進むと予測している。そこへ低価格な3D撮影可能な機器を投入することで、「3Dコンテンツを撮る」市場をリードしていく考えだ。

 「3Dは映画テレビでも大きな話題。映画「アバター」のヒットやテレビメーカーの製品投入もあり、3D化の流れは加速すると考えている。ただ、3Dを見る環境は整いつつあるが、コンテンツは不足しているといわれている。そこへリーチしていく」(同社代表取締役社長CEO 古森重隆氏)

photophotophoto 富士フイルムでは、2013年には合計6000万台のテレビ・パソコンが3D対応となるという予測を立てている
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