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世界最薄10倍ズーム、フルHD動画も撮れる「IXY 50S」

» 2010年08月19日 13時00分 公開
[ITmedia]
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 キヤノンは8月19日、コンパクトデジタルカメラ「IXY 50S」を9月上旬より販売開始すると発表した。価格はオープンで、実売想定価格は4万円前後。

 コンパクトデジタルカメラ「IXY」シリーズの最上位機種として新たに投入される製品で、「IXY 30S」(レビュー)と同様の「HS SYSTEM」を搭載しながら、スリムなボディに光学10倍ズームレンズとフルハイビジョン動画撮影機能も盛り込んだ。

photophotophoto 「IXY 50S」。カラーはシルバー、ブラウン、ピンクの3色が用意される
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 HS SYSTEMは「PowerShot S90」「PowerShot G11」より(当時の名称は「デュアルクリアステム」)搭載の開始された、高感度センサーと画像処理エンジン「DiGiC 4」を組み合わせたノイズ低減/ダイナミックレンジ拡大システム。本製品では1/2.3型 有効1000万画素の裏面照射型CMOSセンサーを搭載しており、暗所での高感度撮影時にも低ノイズでの撮影が行える。

 レンズはシリーズ初となる光学10倍(35ミリ換算36〜360ミリ)ズームレンズ。光路上にプリズムを設け、収納時にはプリズムが待避してそのスペースへレンズが収納される「屈曲沈胴プリズム退避鏡筒」構造を採用することで、高倍率ズームと約22.3ミリというスリムさを両立している。この厚みは「光学10倍ズームレンズを搭載したコンパクトデジタルカメラとしては世界最薄」(同社)だ。また、UAレンズを組み込むレンズ構成とすることで、湾曲収差や倍率色収差の補正も行われている。

 シーン認識機能「こだわりオート」には、「顔の一部が暗い」「スポットライト」の2シチュエーション判別が加わり、判別されるシーン数は合計で28シーンと増加した。顔の一部が暗いと判別された際には、背景の明るさまで分析された光量で制御されたフラッシュが発光するため、被写体全体を明るく撮ることができる。スポットライトがあたっていると判別された際には、主被写体が暗い背景に引っぱられて露出オーバーにならないよう、自動調整される。

photophoto 「こだわりオート」での「顔の一部が暗い」適用オフ(写真=左)と適用オン(写真=右)の例。顔全体が明るくなっているのが分かる

 既存モデルでは利用者が任意選択するシーンモードに含まれていた「夕焼け」「パーティ・室内」「ナイトスナップ」「水族館」がこだわりオートに統合されることで、利用者はより被写体や撮影シーンを意識することなく利用することが可能となった。なお、シーンモードには新たに複数画像を合成し手ブレを抑える「手持ち夜景」や、連写の結果最適な1枚をカメラがレコメンドしてくれる「ベストセレクト連写」などが新たに用意されている。

 動画撮影は最大1920×1080ピクセル(24fps)のフルハイビジョン記録を行える。映像コーデックはMPEG-4 AVC/H.264。動画撮影中も21のシーンからカメラが最適なシーンを判別して設定を適用するシーン判別機能「おまかせムービー」が有効となり、また、シーン判別は撮影中にも自動的に切り替わっていくため、室内から室外へと移動しながらの動画撮影であっても最適な映像を撮影できる。「ダイナミックIS」により歩きながらなどのブレも強力に補正するほか、背面には動画ボタンが用意されており、ワンタッチで動画撮影を開始できる。

 背面液晶は3型(23万画素)の広視野角・高色再現性「クリアライブ液晶」で、サイズは101.3(幅)×58.5(高さ)×22.3(奥行き)ミリ、約190グラム(バッテリー、メモリーカード含む)。

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