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瞬間を逃さないカメラ――「α55」「α33」詳報(2/2 ページ)

» 2010年08月24日 20時37分 公開
[ITmedia]
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 2008〜9年にかけては経済状況の悪化もあり市場規模が縮小してきた国内デジタルカメラ市場だが、2010年には「市場の再拡大が期待される」(ソニーマーケティング デジタルイメージングマーケティング部 下野裕氏)状況まで回復している。その先導役のひとつがいわゆるミラーレス一眼であることは間違いなく、ソニーが2010年6月に投入した「NEX-3/5」はピーク時で25%超、現在も20%を越える市場シェア(台数ベース)を獲得しているという。

 それではミラーレスタイプが他を圧倒する全盛期を迎えるのかといえば、同社の予想は違うようだ。ミラーレスタイプが掘り起こした「コンパクトカメラからのステップアップ層」の存在は、既存一眼レフ市場にも好影響を及ぼし、同社の予測によれば2010年度にデジタル一眼は前年度プラス30万台である、150万台の市場規模になるとしている。

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 α33/55はこれまでは普及モデルの担っていた、「思い通りに撮影したい」「撮影技術を向上させたい」というニーズを満たすものとして登場する。その一方でNEX-3/5は「簡単かつ気軽に高画質を」というニーズを満たす製品として提供される。

 新製品で技術的なトピックとなっているTranslucent Mirror Technologyだが、これが今後登場するαへ実装されるかは未定だ。しかし、同社パーソナルイメージング&サウンド事業本部 イメージング第3事業部 事業部長の勝本徹氏は「市場の要望次第」と前置きしながら「大きな流れとしては、Translucent Mirror Technologyを適用していきたい」と、間もなくの発表が予想されるαシリーズの中級機にも本技術が実装される可能性が高いことを示唆した。

 また、勝本氏はNEX-3/5とα33/55の住み分けについて「コンパクトデジカメを使っていた人が、障壁を感じることなく手にしてもらえるという意味では双方同じ目的を持つが、α33/55は腕を磨けば磨くほどカメラがついてくる、“撮る”欲求に応えてくれる製品だ」と定義した。

 今回は同時にAマウント用の交換レンズ「Distagon T* 24mm F2 ZA SSM」(SAL24F20Z)、「85mm F2.8 SAM」(SAL85F28)、「DT35mm F1.8 SAM」(SAL35F18)の3本が発表された。勝本氏はAマウントレンズについて「(カメラの動画対応が進んでおり)AF駆動時の音が問題だと考えているが、光学系に魅力ある製品をこれからも拡張していく」と認識する課題と抱負を述べた。

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