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エプソン、簡単と快適を追求した「カラリオ」2010年秋冬モデル発表会目標はシェア51%以上(1/2 ページ)

» 2010年09月03日 09時30分 公開
[ITmedia]

ユーザーからの要望に応えた新ラインアップ

A4複合機の主力モデルは、ブラックとホワイトの2色展開。写真はホワイトボディの「EP-803AW」

 エプソンは9月2日、インクジェットプリンタ「カラリオ」シリーズ2010年秋冬モデルの新製品発表会を都内にて開催した。既報の通り、「マルチフォトカラリオ」シリーズのA4複合機5モデル、「カラリオプリンタ」シリーズのA4単機能機1モデル、「カラリオミー」シリーズの小型はがき/フォト機2モデルを9月15日より順次発売する。

 冒頭のあいさつではセイコーエプソン取締役 情報機器事業セグメント担当の羽片忠明氏が登壇。同氏は2009年の発表会に引き続き、「暮らしの中で、無くてはならない存在へ」というメッセージを強調し、「今後もプリンタが抱える使い勝手に関する課題を徹底的に解決し、生活密着度を高め、より気軽に使える存在になれるよう取り組んでいく」と述べた。

 今回の新製品は「もっと簡単な操作にしてほしい」「無線LANの設定を簡単にしてほしい」「PCを使わないでアルバム印刷がしたい」「インテリアに合う色のプリンタがほしい」との改善要望に応えたものという。

セイコーエプソン取締役 情報画像事業セグメント担当の羽片忠明氏
カラリオシリーズにおける過去の取り組みと累計販売台数
今回発表した新製品の改善ポイント

2010年は「簡単」と「快適」を強化

 続いて、セイコーエプソン業務執行役員 情報画像事業本部長の奥村資紀氏が新モデルの製品戦略と概要について説明。新モデルの特徴として、ユーザーの要望に応えるべく、「簡単」と「快適」の2点を強化しており、年末商戦は「プリンタ選びで、もう迷わない」をキーワードに掲げることを紹介した。

 「簡単」の強化に関しては、LED付きタッチセンサー式ボタンを採用し、それぞれの操作手順で押すことが可能なボタンだけ点灯する「カンタンLEDナビ」をはじめ、無線LANのセットアップ時にPCとUSBケーブルをつなぐだけで、SSIDやパスフレーズを入力することなく、PCと同じ無線アクセスポイントに接続できる機能、Webページの必要な部分だけを切り出してレイアウト印刷したり、ブログを手軽に印刷できるソフト「E-Web Print」、機能面を強化した小型はがき/フォト機の「E-810」などの例を挙げた。

セイコーエプソン業務執行役員 情報画像事業本部長の奥村資紀氏
2010年のテーマは「簡単」と「快適」の強化。キーワードは「プリンタ選びで、もう迷わない」を掲げる
操作手順に合わせて、押せるボタンだけを点灯させ、ユーザーが迷わず操作できるようにする「カンタンLED」ナビ

メインメニューを表示した状態では、ホーム、十字キー、OK、CD/DVDトレイといった必要最小限のボタンのみ点灯している
操作が進み、押すことができるボタンが増えると、点灯するボタンも増える。写真はダイレクト写真印刷の例
操作パネルはチルト角度の調整が可能。左から右へボタンを押していくことで、電源オンから印刷までが行えるレイアウトを採用

コールセンターで受ける無線LANのトラブルはセットアップ関連のものが多かったため、新モデルではセットアップを簡便化したという
無線LAN搭載機ではPCとUSBケーブルをつなぐだけで、SSIDやパスフレーズを入力することなく、PCと同じ無線アクセスポイントに接続可能
Webレイアウト印刷ソフトの「E-Web Print」は、ブログをまとめて印刷するための機能も用意

キーボード付きの小型プリンタ「E-810」では、PCいらずで年賀状や写真がプリントできる簡単さを訴求
同じ日に撮影した写真をアルバム風にレイアウトし、コメントや日付入りでプリントできる「思い出の一枚アルバム印刷」機能
写真とテキストだけのシンプルなテンプレートを用意し、「写真俳句」のニーズにも応える

 「快適」の強化では、無線LAN搭載機のラインアップ拡充、主力モデル「EP-803A」における黒と白の2色展開、ビジネスでの使い勝手を高める新エンジン/大容量給紙カセット搭載の顔料インク機「PX-503A」と「PX-203」、iPhone/iPod touch/iPad用およびAndroidケータイ用ワイヤレス印刷アプリの提供、イニシャルコストを抑える小容量インクカートリッジの追加などに言及した。

無線LAN搭載機のラインアップを拡充することで、好きな場所に置ける快適さを訴求。前面操作と無線LANに対応した機種の販売構成比は70%を占める
複合機の主力モデルは、従来同様ブラックの「EP-803A」と、新色のホワイト「EP-803AW」を用意する。黒と白の販売構成比は50:50を計画
EP-803AWはトレイの内側や、オプションの自動両面印刷ユニットも白で統一。今年のキーワードは「プリンタ選びで、もう迷わない」だが、主力の複合機では黒と白で「ちょっとだけ迷ってほしい」とのこと

顔料4色インクを搭載した複合機「PX-503A」は、ビジネスでの利用を想定。自動両面印刷ユニットを内蔵しているが、奥行きは抑えられている
顔料4色インク搭載機には、単機能モデル「PX-203」もラインアップする。こちらも自動両面印刷ユニットを標準搭載する
PX-503AとPX-203は片面/両面印刷の紙経路を共通化し、自動両面印刷ユニットを標準で内蔵しながら、小型化と高速化を実現した

iPhone/iPod touch/iPadの専用アプリは、無償の「EPSON iPrint」と有償の「ePrint」(350円)を用意する
Androidケータイ専用アプリは、有償の「CyPria」(450円)を用意。CD/DVDレーベル印刷などの機能も備えている
染料6色インク搭載機には、価格を抑えた小容量インクカートリッジも用意される(ただし、印刷コストは割高になる)

従来同様、環境活動にも注力する
A4複合機、単機能機のラインアップ
小型プリンタのラインアップ

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