新機能としては、EOSシリーズでは初めて「カメラ内RAW現像」とエフェクト機能である「アートフィルター」に対応した。RAW現像時に設定できるのは、明るさ補正、ホワイトバランス、ピクチャースタイル、オートライティングオプティマイザ、高感度撮影時のノイズ低減、記録画質、色空間、周辺光量補正、歪曲補正、色収差補正の10項目。
これらと同じ現像処理を、付属のRAW現像ソフト「Digital Photo Professional」を使ってPC上で実行することももちろん可能だが、手っ取り早くJPEGデータが必要な際にはカメラ内RAW現像が役立つだろう。
いっぽうアートフィルターでは、撮影したRAWまたはJPEGデータに特殊効果を加えて新規保存することができる。フィルターの種類は、高感度白黒フィルムのような表現の「ラフモノクロ」、ぼかし効果を与える「ソフトフォーカス」、色調の変化と周辺減光を加える「トイカメラ風」、部分ぼかしによって風景をミニチュアのよう演出する「ジオラマ風」の4つ。それぞれの強度の調整も可能だ。
また入門者向けの仕掛けとして、「表現セレクト機能」を新搭載した。これは「ポートレート」や「風景」などの「かんたん撮影ゾーン」のモードを選択した際に、撮りたい写真のイメージを選択できる機能だ。
選択可能な項目は、「くっきり鮮やかに」や「ふんわりやわらかく」など9種類の「雰囲気」と、「日なた」や「くもり」など7種類の「明かりや状況」となる。この表現セレクト機能は、ピクチャースタイルや露出補正、ホワイトバランスといった機能を、ビギナー向けに専門用語を使わずに簡単に設定するための工夫と考えていい。
そのほか、ライブビュー撮影時に画像の縦横比を指定できるマルチアスペクト機能や、カメラの傾きを表示する電子水準器、オプションの外部ストロボをワイヤレス制御するトランスミッター機能を新搭載した。
逆に、EOS 50Dからスペックダウンしたのは、連写スピードが秒間6.3コマから、秒間5.3コマに低下したこと。また、レンズごとにピントを微調整するAFマイクロアジャストメント機能が省かれた。
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