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» 2010年10月19日 19時24分 UPDATE

カシオ、電源オフでも屋内でも位置を記録するGPS“旅カメラ”

カシオ計算機は“EXILIM”「EX-H20G」「EX-ZR10」を発売する。EX-H20Gは「ハイブリッドGPS」によって、電源オフ時や屋内でも位置情報取得が行える。裏面照射CMOS搭載のEX-ZR10は「HDRアート」など高速連写を利用したさまざまな機能を楽しめる。

[ITmedia]

 カシオ計算機は10月19日、コンパクトデジタルカメラ“EXILIM”「EX-H20G」「EX-ZR10」を11月26日より順次販売開始すると発表した。価格はオープンで、実売想定価格はいずれも4万円前後。EX-H20Gは「ハイブリッドGPS」の搭載によって、屋内でも位置情報の取得が行える。

屋内でも位置情報取得の旅カメラ「EX-H20G」

 EX-H20Gに搭載されている「ハイブリッドGPS」はGPSと加速度センサーを組みあわせたもので、GPSの電波が受信できない場所でも加速度センサーによってカメラの位置を測定することで、屋内でも位置情報付きの写真を撮影できる。また、世界地図と約1万点の観光地の撮影スポット情報、約100万件の地名情報も収録されており、背面液晶で現在位置や撮影した写真/動画をこれら地図に重ね合わせて表示させることができる。

photophotophoto “EXILIM”「EX-H20G」。カラーは写真のブラックのほかシルバーを用意する(写真=左)、GPSと加速度センサーを組みあわせたハイブリッドGPSを搭載(写真=中)、本体に地図と撮影スポットデータも内蔵する(写真=右)

 ハイブリッドGPSはカメラ本体の電源がオフの状態でもメニュー項目の「GPS」をオンにしておけば機能し続けるため、前回撮影した場所の位置情報が誤って保存されてしまうことはない。電源オフにはGPSで10分に1度測距を行い、その際にGPSから情報が取得できなければ、加速度センサーの情報をもとに現在位置を推定する。電源オン時には1秒ごとにGPSデータを取得するため、より高精度の測距が可能だ。

 カメラ本体の電源がオフの状態でも動作し続けるためバッテリーの持続時間が気になるところだが、カメラの状態にあわせて最適な電力制御を行うことで、低消費電力を実現したという。CIPA規格準拠での撮影可能枚数は約600枚。

photophotophoto 電源オフ時のGPSログも保存されており、カメラの電源をオフにして移動した軌跡を地図に重ね合わせて表示させることもできる(写真=左)地図は最大拡大時50メートル単位で表示する。町歩き用の地図としても利用できそう(写真=中)、ハイブリッドGPSをオフにしたいときはメニューから「GPS」をオフにする(写真=右)

 撮像素子は1/2.3型 有効1410万画素CCDで、レンズには35ミリ換算24〜240ミリの光学10倍ズームレンズを組み合わせる。手ブレ補正はCCDシフト式。新開発の画像処理エンジン「EXILIM ENGINE HS」を搭載しており、最大15倍まで画質劣化を抑えての望遠撮影が行える。撮影シーン認識に加えて被写体の位置や動きなども加味してカメラが自動分析し、なおかつ、画像をピクセル単位で解析することでシャッター1つで美しい写真を撮影できる「プレミアムオート」や撮影した画像や動画とカメラ内蔵のキャラクターを合成する「ダイナミックフォト」など既存製品が備える特徴的な機能も引き続き搭載する。

 最大1280×720ピクセルのハイビジョン動画撮影機能も備える。動画コーデックはMPEG-4/H.264で、ファイル形式は.MOV。背面には3型/約46万画素の液晶を搭載しており、本体サイズは102.5(幅)×67.5(高さ)×28.8(奥行き)ミリ、約216グラム(充電池およびメモリーカード含む)。

photophoto 「現在地が分かる」「位置情報を写真に埋め込める」などの特徴をいかし、大手旅行代理店JTBとの共同企画も実施する。第一弾の舞台は京都で、EX-H20G購入者した応募者全員にJTB添乗員オススメの京都撮影スポットデータ入りのSDメモリーカードがプレゼントされる

裏面照射CMOSと新エンジンでアートな仕上がり「EX-ZR10」

 “EXILIM”「EX-ZR10」はEX-H20Gと同様に新開発の画像処理エンジン「EXILIM ENGINE HS」と高速処理が特徴の裏面照射型CMOSセンサーを組み合わせ、それらによって実現する高速連写&高速処理をいかした機能を多く搭載する。

 露出の異なる3枚の写真を連続撮影および合成することでダイナミックレンジを拡大するHDRはもちろん、HDRでダイナミックレンジを拡大した画像をもとにカメラが画像を解析し、局所的にコントラストや彩度を高めた絵画のような仕上がりとする「HDRアート」機能を搭載した。

photophotophoto “EXILIM”「EX-ZR10」(写真=左)、「HDRアート」機能で撮影した写真(写真=中、右)

 撮像素子は1/2.3型 有効1210万画素の裏面照射型CMOSセンサー。レンズは35ミリ換算28〜196ミリの光学7倍ズームレンズだが、高速連写した画像を合成することで画質劣化を抑えながら最大14倍までのズーム撮影を可能とする「プレミアムズーム」(マルチフレーム超解像)を備えている。方法としてはいわゆるトリミングだが、連写した4枚の画像のそれぞれから情報を抽出して合成する(被写体は同一ながら、時間軸の異なる画像を情報を抽出して合成するという意味ではテレビでの超解像に手法として近い)ため、高い画質を実現できるという。

 強力な連写機能は「HIGH-SPEED EXILIM」シリーズゆずりで、1000万画素写真を40コマ/秒で30枚まで撮影できるほか、最高480fpsのハイスピード動画も撮影できる。動画については、1920×1080ピクセル/30fpsのフルハイビジョン動画も撮影可能だ。画像解析まで行うことで手軽にきれいな写真が撮影できる。そのほか、最大360度のパノラマ撮影機能や「プレミアムオート」や撮影した画像や動画とカメラ内蔵のキャラクターを合成する「ダイナミックフォト」なども搭載する。

photophotophoto シンプルな背面(写真=左)、上面には「HS」(ハイスピード)ボタンが用意されており、押すことで高速撮影/高速処理を利用したさまざまな撮影モードを呼び出せる

 背面液晶は3型/約46万画素で、本体サイズは101.9(幅)×58.7(高さ)×27.4(奥行き)ミリ、約176グラム(充電池およびメモリーカード含む)。


photo カシオ計算機 常務取締役 樫尾彰氏

 熟成市場ともいわれるデジタルカメラ市場だが、同社常務取締役の樫尾彰氏は「デジタル技術をもとに、ゼロからイチへ」と、新価値観の提供こそが今後求められると説く。1975年に世界初の液晶付きデジタルカメラ「QV-10」を投入することで、カメラに「見る」という要素を導入した同社だが、EX-H20Gで旅行、HDRアート搭載のEX-ZR10でアートという「楽しみ」を提供することで、マーケットを活性化させたい考えだ。

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