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» 2010年10月25日 09時58分 UPDATE

長期試用リポート:「SD15」第3回――シグマDPユーザーからみたSD15の魅力 (1/2)

シグマ「SD15」の長期試用リポートも今回で3回目を迎える。撮り慣れたフィールドである山岳を通じて、DP1/2ユーザーでもある筆者にとってのSD15の魅力を考えてみたい。

[岡本紳吾,YAMAAN!]

 北京出張を終え帰国した2日後、自社で運営しているコンテンツの取材のため、北アルプスへ向かった。運良くまだSD15をお借りできていたため、普段の取材用カメラのかわりにSD15と標準ズーム「18-50mm F2.8-4.5 DC OS HSM」1本での撮影に臨みながら、「シグマDPユーザーからみたSD15の魅力」について考えてみた。

photo 涸沢カール。左手が奥穂高岳、中央右よりが涸沢岳。中央の切れ落ちたところが白出のコルと呼ばれるところで、穂高岳山荘がある。等倍でみるとそこを目指す登山客が見える。毎年秋になると燃えるような紅葉で人を楽しませることでも有名だ。18ミリの広角端でも全容を伝えきれない景色。これがSD15のセンサーがもし1.5倍ぐらいのAPS-Cサイズだったら?いやいや、フルサイズだったら?と思うことはあるのだが……

軽量なのにパワフル

 平日の深夜に車で東京を出発、翌朝長野県松本市に入り、上高地方面へ。途中の沢渡という温泉地に車を置いて、あらかじめ手配してあったタクシーに乗車して上高地に入った。ここから歩いて約6時間。穂高の氷河跡にある涸沢カールと呼ばれる場所で行われる「涸沢フェス」の会場へ向かう。

 登山が趣味な方であれば経験あるように思うが、山の荷物は軽いに超したことがない。低山ならまだしも、北アルプスのような急登を伴う登山の場合、また、テントなどの装備が多い場合なども、できるだけ荷物は軽くすべきなのだ。

 筆者は普段撮影を伴う取材の場合、デジタル一眼レフと交換レンズ、予備にDP2とDP1を持ち込むようにしている。DP系はコンパクトデジカメのなかでも軽量な部類にはいるので、山に持って行くにはもってこいなのだ。ただ、メインのカメラが重すぎて、よく登山中は仲間の足を引っ張っていた。今回はSD15と標準ズーム1本ということで、装備重量を1キロ以上抑えることができた。

 さすがに2週間以上借りているとカメラのクセも分かってきて、軽量ながらもパワフルに使いこなせたのではないかと思っている。

photo 上高地から歩いて30分ほどのところで撮影。左側から強烈な朝日が差し込んでいるため、カメラの向きによってはすごいフレアが発生してしまった。フードが効く位置を見つけてシャッターを切った
photo 本谷橋で休憩中に撮影。ISO400にしてシャッタースピードを1/1250まで上げた。非常にきれいな水だが飲むことはできない
photo 涸沢フェスのメイン会場である涸沢ヒュッテから北穂高を撮影。奥の小屋は涸沢小屋。取材はこのエリアを中心に行われた。ほぼ撮ったまま調整を行っていない(初出時、キャプションに誤りがありましたので該当箇所を訂正させていただきました)
photo 取材中に積乱雲が接近。ほぼ確実にこっちに来るということで慌てて荷物をテントに片付ける。手前の稜線のディテールをつぶし気味に現像。雲の存在感を引き立てた

一眼レフならではの柔軟性

 DPユーザーがSD15を購入するメリットというのは何があるのだろうか?まず言えることは、DPシリーズ、ひいてはFOVEONが持っている描画性能を好きな画角で楽しめるということが挙げられる。DP1は28ミリ相当の広角、DP2は41ミリ相当の標準域で焦点距離が固定されているため、DPシリーズに興味を持っていても画角をフレキシブルに扱えない点で購入を見送っていた人も多いだろう。

 SD15は筐体のサイズが大きくなってしまうデメリットこそあるが、FOVEONの性能を好きなレンズで楽しむことができる。システマチックに拡張できるのも利点なので、仕事に使ってみるという考えにも合致するのではないかと思っている。

photo 地下駐車場。お借りして最初に撮影したものだ。ISO400でどれぐらい絵が荒れるのかと興味を持っていた。天井付近を等倍でみると、やや荒れているのが分かる
photo 有楽町線永田町駅。画面の中心に蛍光灯を走らせた。現像時に露出とシャドウを少しだけ下げている。屋内での撮影はどうしてもコントラストの低いのっぺりした絵が撮れてしまうので、筆者はシャドウを強めに出すことで、しっとりした印象に仕上げるのを好む
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