カメラとしての基本性能はDMC-G2にほぼ同等と思っていい。有効1200万画素のliveMOSセンサーを採用しており、センサーサイズはマイクロフォーサーズなので4/3インチ。手ブレ補正はレンズ側に備える。
ISO感度は最高ISO6400までセットできる。ただISOオート時は最高でもISO400(インテリジェントISOオート時はISO800)までしか上がらないようで、それは残念。手ブレしにくいボディとはいえず、「LUMIX G 14mm / F2.5 ASPH」や「LUMIX G 20mm / F1.7 ASPH」などスナップ撮影に適したレンズは手ブレ補正機構を持たないわけで、そういったレンズを気軽に使うことを考えると、もっと積極的にISO感度を上げてシャッタースピードを確保するべきじゃないかと思う。
撮影モードはおまかせiAやP/A/S/M、シーンモードに加えて、ポップ、ダイナミックトーン、シルエットなどユニークなデジタルフィルタをかけられる「マイカラー」を用意する。ほぼ既存製品を踏襲しており、デジタル系の機能にもうちょっと遊び心が欲しかったかなとは思う。
絵作りではインテリジェントDレンジコントロールと超解像(IR)の組み合わせがポイント。超解像には「拡張(EX)」モードがあり、処理にやや時間がかかるが、効果は大きい。
DMC-GF1やDMC-G2から大きく進化したのは動画。AVCHD LiteからフルAVCHDに昇格。1920×1080ピクセルのフルHD動画に対応し、マイクもステレオになった。動画を気軽に撮りたい人には最高の仕様だ。AVCHD以外は1280×720ピクセル/MotionJPEGと従来のままである。
ともあれ、GF1よりグリップ感が落ちたとはいえ、小さくて軽くてスナップ用としてはすばらしいカメラ。特にキットレンズ「LUMIX G VARIO 14-42mm/F3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S.」や前述の単焦点レンズ「LUMIX G 14mm / F2.5 ASPH」にはぴったりのサイズで、装着時はまさにコンパクトデジカメといっていい。
ダブルレンズキットのレンズが上記2本であるという構成もスナップ用を主張していてよい(普通は広角系ズームと望遠系ズームのセットだから)。ほかのレンズはというと、「LUMIX G 20mm / F1.7 ASPH」はちょっとレンズの太さが目立つけれど明るくて便利。「LUMIX G VARIO HD 14-140mm/F4.0-5.8 ASPH./MEGA O.I.S.」は……さすがにレンズの大きさが強調される結果になったけれど、意外にイケました。
こんなボディがあると、開発表明された25mm F1.4の標準レンズもはやく欲しくなる。NEX-5ほどの目新さはないけれども、コンパクトカメラ的なミラーレス一眼が欲しい人にいい。単焦点レンズをつけて気軽にスナップを撮るのが似合うだろう。
撮影モードにおまかせiAやシーンモードを選択していると、超解像やダイナミックレンジ補正は自動的にオンになる(それ以外では手動で調整する)。超解像EX(拡張モード)時は写真全体を判断して自然なエッジ強調と解像感を実現するという。
とはいえ、超解像を強くかけても単なるエッジ強調のような不自然さを感じさせないのはさすが。等倍でチェックすると違いが分かる。下の比較作例で確認してみて欲しい。なお、キャプション中ではダイナミックレンジコントロールをDR、超解像はIRと略している。
ダイナミックレンジコントロールは強さを3段階から選べる。iAモードのときは自動的にかかる。シャドウ部を見ると違いがよく分かる。
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