そして遊べるデジタルフィルター系。
3種類のクロスプロセスフィルタとトイカメラ、レトロ、ハイコントラストなどのデジタルフィルターを搭載している。こういった各機能は、INFOボタンで呼び出して設定できるため手間がかからない。
そして、すばらしいのが「最後に撮影した1枚」を電源を切るまでRAWデータのままバッファに保持してくれる機能を持つこと。まずバッファにRAWデータが残っていれば、あとからそれをRAWのまま保存することができる。普段はJPEGで撮り、「あ、これはよく撮れた」とか「あとでちゃんと絵作りしたい」と思ったらRAWでも保存しておける。これはいい。
ホワイトバランスやカスタムイメージ、デジタルフィルターの3機能は、バッファに残ったデータを呼び出して設定の変化を確認できる。その上、設定を変えた写真を別途保存できるのだ。
例えば、ヘンなホワイトバランスのまま撮っちゃって(前日に室内で撮った設定のまま翌日屋外で撮っちゃったとか……よくやります)、あっ、と思っても、その場で直してを保存できる。
まずは普通に撮影して「これにあのフィルタをかけたら面白そうだな」と思ったらあとからかけて別途保存できる。設定を決めてから撮っても、撮ってから決めてもOKというのはデジタルならではだ。
そんなわけで、ボディがしっかりしてて、カスタマイズの幅が広くて、操作系がなかなか快適で、デジタルならではのいろんな機能が詰まってるK-5。カメラとしてもよくできてるし、デジタル面でも面白い。
多くの機能はK-7から受け継いだもので、K-7登場時のような驚きはないが、K-7と決定的に違うのは高感度時の絵。ISO3200あたりで比べると雲泥の差がある。高感度重視なら、K-7から買い換えるのも悪くなかろう。
手持ちHDRの許容範囲や、ライブビュー時のAFなどに不満もあるし、デジタル系の機能はいらない人はいらないだろうけど、神経をとがらせなくてもきちんと水平を出してくれる自動水平機能や、ときどき遊びたくなるデジタルフィルタもなかなか楽しい。
そんな魅力的な中級一眼レフである。
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