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「高級コンデジ」の現在地を確認する(前編)レビュー(3/4 ページ)

» 2010年12月20日 11時00分 公開
[小山安博,ITmedia]
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ニコン「COOLPIX P7000」

 P7000も、オールドスタイルのボディデザインで、グリップ、大型のレンズ、その真上に設けられたファインダーと、G12に外観の方向性は似ている。

photophotophoto 「COOLPIX P7000」 デザインの傾向はG12と同じだが、デザインとしてはニコンらしいスタイル。フラッシュはポップアップ式

 レンズには35ミリ換算28〜200ミリの光学7.1倍ズームNIKKORレンズを採用。F値はF2.8〜F5.6、EDレンズ2枚を含む9群11枚構成となっている。今回取りあげた3機種の中では最も高倍率のレンズを採用しており、利便性が高い。光学式手ブレ補正も内蔵する。最短撮影距離は、P7000は通常時でワイド端50センチ、マクロ時は2センチ。液晶は3型92万ドット液晶と大きく高精細で見栄えはいい。

photo 本体上部には3つのダイヤル。露出補正ダイヤルがあるのはG12と同様。左肩にあるクイックメニューダイヤル/ボタンが特徴的

 本体上部にはモードダイヤルと露出補正ダイヤルがあり、G12と同様に物理的にダイヤルを回すことで設定ができる。本体前面のレンズ左下にはファンクションボタン、シャッターボタン一体型ズームレバーの右側にはAv/Tvボタンがある。本体上部にはさらにクイックメニューダイヤル/ボタンを装備している。

 背面には右肩にコマンドダイヤル、十字キーと一体化したロータリーマルチセレクターという2つのダイヤルを搭載。S/A/Mのいずれのモードでも、コマンドダイヤルでシャッタースピード、ロータリーマルチセレクターで絞り値の変更ができる。どのモードでもダイヤルごとに変更できる機能が決まっているので迷うことはなさそうだ。

 Av/Tvボタンを押すとこのコマンドダイヤルとロータリーマルチセレクターの機能割り当てを入れ替えることができる。わざわざボタンとして独立させる必要があるかどうかはともかくとして、使いやすい方に変更できるのは便利だ。なお、Av/Tvボタンには別の機能を割り当てることができ、設定から水準器/ヒストグラム/方眼表示の切り替えか、内蔵NDフィルターのオンオフを割り当てられる。

photophoto ダイヤルは背面に2つ。1つは十字キーと一体化したロータリーマルチセレクター。液晶は3型92万ドットと大きく、高精細。光学ファインダーの形状といい、ニコンのデジタル一眼レフと同じ傾向のデザインだ

 ファンクションボタンは、ズームレバーやシャッターボタンと併用することで機能を割り当てられる。ズームレバーと併用すると、「ズームメモリー」として設定しておいた焦点距離にズームしてくれる。ファンクションボタンを押しながらシャッターボタンを押すと、あらかじめ設定しておいた撮影設定で一時的に撮影できる。

 通常の撮影設定の変更には、上部左側に搭載されたクイックメニューダイヤル/ボタンを使う。画像サイズやISO感度、ホワイトバランス、ブラケティング撮影、マイメニュー、トーンレベルインフォメーションという6種類の機能が割り当てられており、設定したい項目にダイヤルを合わせ、クイックメニューボタンを押すことで、項目の設定画面が表示される。

photophoto クイックメニューダイヤルを指定の位置に合わせ、ボタンを押すとその設定項目が表示される。あとはロータリーマルチセレクターで設定変更ができる(写真=左)。クイックメニューダイヤルのマイメニューには6つの設定を登録できる(写真=右)

 ダイヤルとボタンで撮影設定が行えるのは独特のやり方で、設定からマイメニュー登録をすることで、ピクチャーコントロールや測光、連写、ノイズ低減フィルター、手ブレ補正、ゆがみ補正などの機能を6項目まで割り当てられる。これを使うことで、クイックメニューダイヤルから素早く設定を呼び出すことが可能だ。モードダイヤルにはユーザーセッティング(U)モードが3種類用意されており、設定した内容をダイヤル切り替えだけで呼び出すことができる。

photophotophoto Mモード時にはシャッタースピードや絞り値を2つのダイヤルで素早く変更できる。ダイヤルを回転させると、その項目が大きく表示されて分かりやすい(写真=左、中)、FnボタンやAv/Tvボタンに機能割り当てができる(写真=右)

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