ITmedia NEWS >

「高級コンデジ」の現在地を確認する(後編)レビュー(1/3 ページ)

» 2010年12月21日 11時00分 公開
[小山安博,ITmedia]
※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

高感度画質をチェック

 前編では、いわゆる高級コンパクトデジカメに分類される「PowerShotG 12」「COOLPIX P7000」「GXR+S10」の3製品について、外見や機能を比較した。

photo 左からニコン「COOLPIX P7000」、キヤノン「PowerShot G12」、リコー「GXR+RICOH LENS S10 24-72mm F2.5-4.4 VC」

 これら3機種はいずれもコンパクトデジカメとしては大きい1/1.7型の撮像素子を搭載しており、画素数はCOOLPIX P7000が有効1010万画素、PowerShotG 12とGXR+S10が有効1000万画素とサイズの割には画素数を抑えた(1画素あたりの面積が大きい)余裕のある作りになっている。撮像素子のサイズに余裕があると、特に高ISO感度時の画質に有利に働く。高感度の画質を見比べてみよう。

 まずは、最低感度の画質から。G10の最低感度はISO80、P7000とGXR+S10はISO100が最低感度だ。絞りをF5.6に固定し、ホワイトバランスは蛍光灯系で統一して撮影した。GXR+S10だけややパープル系の色かぶりをしているのは、蛍光灯のホワイトバランス設定のニュアンスの違いか。

photophoto G12のISO80(写真=左)/100(写真=右)
photophoto P7000のISO100(写真=左)、GXR+S10のISO100(写真=右)

 さすがに最低感度ではどのカメラも高い描写能力で、クリアでシャープな写りをする。これだけの描写があれば、デジタル一眼レフでなくても十分と言っていいだろう。

 続いて高感度画質。ISO1600とISO3200の双方を比べてみた。一般的なコンパクトデジカメではISO800ぐらいがせいぜいだが、このクラスになるとISO1600でも許容できるレベルに達している。いずれのモデルも、ISO800までは十分実用範囲だ。

photophoto G12のISO1600と3200
photophoto P7000のISO1600と3200。こちらはノイズ低減フィルター「標準」
photophoto P7000の同じくISO1600と3200で、ノイズ低減フィルターを「弱」にした。解像感はこちらの方が残るが、ノイズも確かに増えている
photophoto GXR+S10のISO1600と3200。なぜかシャッタースピードが1/1600秒までしか上がらず、ISO3200では露出オーバーになってしまっている。ノイズはやや多めで、解像感の喪失も強い
photophoto GXR+S10の同じくISO1600と3200で、ノイズリダクションを「弱」にした。ノイズは増えるが、解像感は残っている
       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.