明るいF1.8レンズのおかげで、光量の不足しがちな室内撮影時に重宝する。間接照明のみの雰囲気のある場所でも手持ち撮影ができるのは心強い。描写は、絞り開放にも関わらず解像感とコントラストも十分にあり、レンズ性能の良さがうかがえる。
ただし、晴れた明るい日中では絞りをF1.8を設定しても、F1.8時のシャッタースピード上限1/1600秒に引っかかって露出オーバーとなってしまうこともある。最低ISO感度が160であることもその要因のひとつだ。とはいえ、実際にデジタル一眼レフの場合でも、NDフィルターを用意しない限り、日中にF1.4やF2.0で撮影する事は難しいので一概にP300が悪いとは言えない。
ポジティブに考えれば、1段、2段絞ってレンズの解像度が高いところを使えてると思えば良いのかもしれないが、折角のスペックが宝の持ち腐れになっているような感じがしてなんとも歯がゆい気持ちになる。
撮影モードP/S/A/M時の露出補正メニューで、露出補正のほかに鮮やかさ、色合いをコントロールできる。鮮やかさをマイナス側に振れば白黒へ、プラス側に振れば彩度の高い写真に、色合いは赤み、青みを調整できるようになっている。色合い調整は、室内撮影時に青みを加えて肉眼に近いホワイトバランスに調整する使い方や、夕焼けを演出するために赤みを強くしたりと自分で絵作りする際に便利なパラメータだ。
P/S/A/Mモード以外に、一般的なオートモードがある。このモードは、露出オート、ISO感度オート、ホワイトバランスオート、中央固定オートフォーカスとなり、機能を限定して煩わしさをなくしたモードだ。余計な設定が無いので、業務などの記録写真に重宝するだろう。
シーンモードは、風景やマクロなどシーンに応じて最適な露出、絵作りをする「おまかせシーン」が秀逸で、ISO感度固定して撮りたいなどオートモードを使いたくない場合以外、撮影モードを変える必要がないとも感じた。
シーンモードでメニューボタンを押すと、撮影状況にあわせてモードを固定することもできる。このメニューの中に、カメラを横に振りながら連続撮影でパノラマ写真が撮影できるパノラマモードや、ソフトフォーカス、ノスタルジックセピア、硬調モノクローム、ハイキー、ローキーといったスペシャルエフェクトも含まれている。
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