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開放F1.8レンズを誰でも活用できるコンパクト ニコン「COOLPIX P300」(2/4 ページ)

» 2011年03月08日 08時30分 公開
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開放F値 F1.8のNIKKORレンズ

 明るいF1.8レンズのおかげで、光量の不足しがちな室内撮影時に重宝する。間接照明のみの雰囲気のある場所でも手持ち撮影ができるのは心強い。描写は、絞り開放にも関わらず解像感とコントラストも十分にあり、レンズ性能の良さがうかがえる。

 ただし、晴れた明るい日中では絞りをF1.8を設定しても、F1.8時のシャッタースピード上限1/1600秒に引っかかって露出オーバーとなってしまうこともある。最低ISO感度が160であることもその要因のひとつだ。とはいえ、実際にデジタル一眼レフの場合でも、NDフィルターを用意しない限り、日中にF1.4やF2.0で撮影する事は難しいので一概にP300が悪いとは言えない。

 ポジティブに考えれば、1段、2段絞ってレンズの解像度が高いところを使えてると思えば良いのかもしれないが、折角のスペックが宝の持ち腐れになっているような感じがしてなんとも歯がゆい気持ちになる。

photo 絞り開放でもピントが合った部分はキレがあり、コントラスト低下もみられない
photo F1.8のボケ具合。

多彩なシーンモード、秀逸な「おまかせシーン」

 撮影モードP/S/A/M時の露出補正メニューで、露出補正のほかに鮮やかさ、色合いをコントロールできる。鮮やかさをマイナス側に振れば白黒へ、プラス側に振れば彩度の高い写真に、色合いは赤み、青みを調整できるようになっている。色合い調整は、室内撮影時に青みを加えて肉眼に近いホワイトバランスに調整する使い方や、夕焼けを演出するために赤みを強くしたりと自分で絵作りする際に便利なパラメータだ。

photophotophoto 露出補正ボタンを押す、このメニューが表示される。コマンドダイヤルもしくは上下ボタンで露出を変更する(写真=左)、ロータリーマルチセレクターを反時計回りもしくは左ボタンで鮮やかさのパラメーターが表示される(写真=中)、その隣には、色合い調整のパラメータがある(写真=右)
photophotophoto 鮮やかさを比較。左からノーマル/鮮やかさ−5/鮮やかさ+5。鮮やかさを−5に設定するとモノクロに、+5にするとポップアート風に
photophotophoto こちらは色合いを比較。左からノーマル/色合い青/色合い赤。青にすると寒色系に、赤にすると暖色系になる

 P/S/A/Mモード以外に、一般的なオートモードがある。このモードは、露出オート、ISO感度オート、ホワイトバランスオート、中央固定オートフォーカスとなり、機能を限定して煩わしさをなくしたモードだ。余計な設定が無いので、業務などの記録写真に重宝するだろう。

 シーンモードは、風景やマクロなどシーンに応じて最適な露出、絵作りをする「おまかせシーン」が秀逸で、ISO感度固定して撮りたいなどオートモードを使いたくない場合以外、撮影モードを変える必要がないとも感じた。

photophoto 左がシーンモード「夕焼け」、右が「トワイライト」

 シーンモードでメニューボタンを押すと、撮影状況にあわせてモードを固定することもできる。このメニューの中に、カメラを横に振りながら連続撮影でパノラマ写真が撮影できるパノラマモードや、ソフトフォーカス、ノスタルジックセピア、硬調モノクローム、ハイキー、ローキーといったスペシャルエフェクトも含まれている。

photophotophoto シーンモードでMENUボタンを押すとシーンメニューが表示される
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photophoto スペシャルエフェクトの効果。左上からソフトフォーカス、ノスタルジックセピア、硬調モノクローム、ハイキー、ローキー

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