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» 2011年03月16日 12時28分 UPDATE

1080/60p記録対応、進化した全部入りコンパクト ソニー「DSC-HX9V」 (1/3)

サイバーショット「DSC-HX9V」はコンパクトボディに高倍率ズームレンズ、Exmor R、フルHD動画、GPS搭載という基本コンセプトは昨年春のヒットモデル「DSC-HX5V」から引き継いでいるが、1080/60p記録対応のほか細部にも手が加えられており、なかなか見所の多い製品だ。

[ITmedia]

 昨年春のコンパクトデジカメで話題となった機種のひとつに、サイバーショット「DSC-HV5V」を挙げることに異存のある人はいないだろう。裏面照射CMOSセンサー「Exmor R」に10倍ズームレンズ、フルHD動画にGPSといわば“全部入り”とも言える多機能ぶりは話題を呼んだ。

 そして2011年春。HX5VはHX7Vへと進化し、その上位モデルとして「DSC-HX9V」が用意された。いずれのモデルもコンパクトタイプのボディに高倍率ズームレンズ、Exmor R、フルHD動画、GPS搭載という基本コンセプトはHX5Vから引き継いでいるが、HX9Vは細部にも手が加えられており、なかなか見所の多い製品となっている。

photo 「DSC-HX9V」

ちょっぴり大きくなったHX9V

 まずはHX9Vのスペックについて、簡単にHX5V/HX7Vと比較する。撮像素子はいずれも裏面照射型CMOSセンサー“Exmor R”だが、HX5Vが1/2.4型 有効1020万画素であるのに対し、今春モデルのHX7V/HX9Vは1/2.3型 有効1602万画素へと高画素化している。

 HX9Vのレンズは35ミリ換算24〜384ミリの光学16倍ズーム。HX5VとHX7Vが35ミリ換算25〜250ミリの光学10倍ズーム。最短撮影距離はHX9Vがワイド端約5センチ/テレ端約120センチ、HX5VとHX7Vがワイド端約5センチ/テレ端約100センチ(いずれもレンズ先端から)。HX9Vのほうが高倍率レンズを搭載する分だけか、テレ端では寄れない設定になっている。

photophotophoto レンズは35ミリ換算24〜384ミリの光学16倍ズーム。電源オフ(写真=左)、ワイド端(写真=中)、テレ端(写真=右)

 サイズはHX9Vが104.8(幅)×59(高さ)×33.9(奥行き)ミリ、約245グラム(バッテリーおよびメモリカード含む)とHX5V/HX7Vに比べひとまわり大きくなっている。HX5Vは102.9×57.7×28.9ミリ/約200グラム(同)、HX7Vが101.6×57.7×28.9ミリ/約208グラム(同)だ。背面液晶はHX5Vが3型(約23万画素)であるのに対し、HX7V/HX9Vはサイズこそ3型で変わらないものの、約92万画素へと高画素化されている。

 外観デザインもほぼ踏襲されているが、HX9Vはフラッシュがポップアップ式になったほか、上部に任意の機能を割り当てられる「CUSTOM」ボタンを新設している。割り当てられる機能はEV補正/ISO/ホワイトバランス/測光モード/スマイルシャッターの5つ。撮影モードによっては一部しか利用できずないのが残念だが、便利なことには違いない。

photophotophoto 上部に設けられた「CUSTOM」ボタン(写真=左)、EV補正/ISO/ホワイトバランス/測光モード/スマイルシャッターの5つの1つを割り当てることができる(写真=中、右)

モードダイヤルにはカスタムプリセットも

 HX9Vのモードダイヤルには、旧来同様のオート撮影モードである「おまかせオート」のほか、シーン認識と連写合成を同時に行う「プレミアムおまかせオート」が組み込まれた。プレミアム〜のほうは連写合成を行うために撮影間隔が空くが、シーン認識の精度はかなり高く、連写合成の失敗も少ないので、通常のスナップ撮影ならば基本的には「おまかせオート」、逆光や手ブレが出そうな夜間や室内では「プレミアムおまかせオート」を選択すればいいだろう。ただ、この2つのオート系撮影モードではCUSTOMボタンも露出補正以外機能せず、実質的に露出補正以外の詳細な撮影設定は施せない。

photo 夜の街頭にカメラを向けるとほぼ間違いなく「夜景」と認識される
photo 月にカメラを向けたら「ローライト」モードになった

 だからといって、完全フルオート指向のカメラではないところがHX9Vのおもしろいところ。モードダイヤル「MR」はいわゆるカスタムプリセットで、プログラムオート(P)/マニュアル(M)/シーンセレクション(SCN)にて設定した複数の撮影設定をまとめて呼び出せる。登録は3つまで可能なほか、フォーカス距離以外のすべてを登録できるので、「顔優先を使わない場面用」などいくつか設定を作っておくと便利だ。

photophoto モードダイヤル「MR」では作成した3つまでのカスタムプリセットを呼び出せる

 シャッタースピード/絞り優先といったマニュアル指向の製品ではあってしかるべき撮影モードが存在しないなど、基本的にフルオート指向の強い製品であることは確かだが、このMRモードとCUSTOMボタンを組み合わせて使えば、かなり設定幅の広い撮影が行える。積極的に活用したい。

 モードダイヤルにはそのほか、パノラマや3D、背景ぼかし、動画撮影など特徴的な撮影モードが用意されている。HX5Vがモードダイヤルに用意していた夜景モードはSCNに組み込まれた。夜景撮影の需要が下がったというより、シーン認識でカバーできるという判断だろう。

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