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アウトドアでこそ使いたい、GPS搭載タフネス機「OLYMPUS Tough TG-810」(1/4 ページ)

» 2011年04月12日 08時30分 公開
[荻窪圭,ITmedia]
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 今春は各社からGPS搭載デジカメが登場しているが、2月に開催されたCP+の会場で影も形もなかったのでオリンパスは出遅れたかな、と思ってたら、しばらくしてさらっと発表されたのが「OLYMPUS Tough TG-810」(以下 TG-810)だ。

 防水・防じん・耐寒・耐衝撃のゴツいボディに、GPSと電子コンパスと気圧計を内蔵した、いわば2011年型アウトドアデジカメだ。

photo 「OLYMPUS Tough TG-810」 ゴツめのスタイリッシュな金属ボディが特徴といった感じ。レンズは屈曲光学系

ゴツいボディにアウトドア機能満載

 TG-810は同社のToughシリーズ最上位モデルだけあって、防水は水深10メートルまで、寒いところではマイナス10度で、さらに耐衝撃は高さ2メートルからの落下に耐えると、かなりのタフっぷりだ。

photo 正面にはToughと大きく書いてある。これは電源オフでレンズカバーが閉まっている状態。防水・耐衝撃系デジカメで自動開閉のレンズカバーを持つのはオリンパスだけ。フラッシュとレンズの間にあるのはLEDライト
photophoto 右手側にあるカバー。二重ロックで不用意な開け閉めを防いでいるが、右手でしっかりグリップすると手のひらにゴツゴツとあたってしまい触り心地がよくないのは残念(写真=左)、カバーを開くと奥の方にバッテリー、SDカードスロット、HDMI、USB端子。USB端子は独自規格だが、USBでの充電が可能なのはうれしい(写真=右)

 そのかわり、ボディはゴツい。屈曲光学系レンズを採用しているので薄くて四角いのだが、全体に角張っててゴツゴツしているのだ。特に右手側が角張ってて、素手で強くグリップするとちょっと痛い。

 各種操作系はすべて背面にあるが、ズームレバーは押し心地がいまひとつだし、十字キーじゃなくて、短いレバーを倒すいわゆるジョイスティックなのも慣れないと操作しづらく、ときどき思わぬ方に動いてしまう。

photo 背面から。ディスプレイは3型と大きめ。その右に縦に操作系が並ぶが、ズームとジョイスティックが特徴的。グローブ装着時はこの2つとタップコントロールを使って操作するのがよさそうだ

 ただ、視点を変えると話は違ってくる。グローブをしてると十字キーよりスティックの方が間違えないし、ズームレバーもシーソーのように指を置いたまま力加減で操作できる方がいいのだ。

 グローブをしたままで使える操作系を目指したのだろう。再生ボタンは小さくて押しづらいが、そこはタップコントロールを使えばいい。本体上部を2回叩くと撮影と再生が切り替わる。さらに本体の上下左右それぞれを叩くことで十字キー的操作もできるほか、再生時は傾けることでサムネイルのスクロールも可能だ。

 ボディのゴツさもグローブをしてれば気にならない。TG-810は「プロフェッショナルタフ」と称しているけれども、「アウトドアでも」使えるデジカメじゃなくて、「アウトドアで」使うデジカメなのだ。そう考えよう。

独立して使えるアウトドア系センサー

 アウトドア系で新しい機能はGPSと電子コンパス、それに気圧センサー。画面に緯度経度やランドマーク、撮影方向、気圧を表示し、写真に記録できる。

photo 上面から。ぴょこんと盛り上がっているのがGPSユニット。背面のズームレバーがほかのボタン類に比べて盛り上がってるのが分かる

 GPSは電源オフ時にも測位してくれるので、うまくいけば、電源オンにして10数秒ですぐ現在地を捕捉してくれる。ただ、測位には(他社GPS搭載デジカメと比べても)時間がかかり、うまくいくことは少なかった。これは残念な点だ。

photo 電子コンパス画面。緯度経度、気圧、標高(水深)、コンパス、日時、ランドマークを表示。コンパス上の水色の○は現在地の近くにあるランドマークの情報

 これらのアウトドア系センサーは独立して使うこともできる。

 まずは電子コンパス。電源オフ時に「?」ボタンを押すと、電子コンパス画面になる。そこにはコンパスのほか、現在日時、気圧、緯度経度などが表示されるのでちょっとした現在地確認に便利だ。

 電源オン時はジョイスティックを長押しすることでこの画面になる。電源オン時はその場で更新できたり、ジョイスティックで近くにあるランドマークの情報を見られるなどちょっと高機能。

 さらに電源オン時でもオフ時でも「?」を長押しすることで前面のLEDライトを点灯させることができる。明るくはないけど、マクロ撮影の補助光としても、ちょっと手元を照らすのにも使える。

photophoto GPS設定では緯度経度の情報も。ただ測位にはけっこう時間がかかる(写真=左)、本製品ならではの機能は環境設定の一番下に。これらをオンにすると使える(写真=右)

 USBでの充電が可能なのもよい。バッテリーをいちいち出さなくても済むし、AC電源がない場所で使うときもUSB出力持つ外部バッテリ(エネループモバイルブースターなど)があれば充電できるからだ。

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