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上位機譲りの高画質&多機能、バリアングル液晶が楽しい ニコン「D5100」(1/3 ページ)

» 2011年04月19日 08時30分 公開
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 2009年5月発売の「D5000」から約2年、後継機「D5100」が発売された。

 D5000から変更および進化となった場所は、横開き式バリアングル液晶モニター、D7000と同等の有効1620万画素CMOSセンサーと画像処理エンジン「EXPEED 2」、最高ISO25600の高感度撮影、フルHD動画、、HDR撮影など非常に多岐に渡る。上位機種で培われた最新技術の美味しいところを盛り込んだ意欲的なモデルとなっている。

photophoto ニコン「D5100」

 既に紹介されているが(→写真で見る「D5100」)、外観の大きな特長は、横開きとなったバリアングル液晶モニターだ。

 D5000は液晶モニターの下にヒンジが設けられており、ボタン類の配置は既存製品のそれを踏襲してたが、D5100は液晶モニターが横に開くようになったことで液晶モニター左にはボタンがなくなり、結果として、ユーザーインタフェースは一新されることとなった。

 ほとんどのボタン類はマルチセレクター付近に移動し、液晶左手には上にMENUボタンのみが残る形となった。D3100やD7000に搭載されたライブビュースイッチも背面からモードダイヤルの脇に変更となっている。実際使ってみるとそれほどボタン操作はすぐに慣れて、むしろ右側に集中しているので使いやすいと感じた。ただ、使用頻度を考えるとMENUボタンは右側に欲しい。各種設定変更を簡単に行うことができるiボタンもマルチセレクターのもっと近くにあれば使いやすくなるのではないだろうか。

photo 撮影モードダイヤルの横にライブビュースイッチがある。録画ボタンはシャッターボタン付近にある。ライブビュースイッチは、電源スイッチのONの奥にもう一つ接点を設けても良かったのではないだろうか
photo 左ヒンジの液晶モニターを開く。ボタンレイアウトについては、MENUボタンがiボタンの位置へ、iボタンが再生ボタンの位置へ、再生ボタンがゴミ箱ボタンの位置へ、ゴミ箱ボタンがMENUボタンの位置へ移動すると、右手操作の指の移動量と、ボタン同士の連携(再生ボタンと拡大縮小、マルチセレクター)もとれるように思う
photophoto 「D5100」と「D3100」。ボタンの配置、機能も異なる

ライブビューを使いやすくするバリアングル液晶モニター

 ライブビューのAF速度は、ミラーレス機や高速オートフォーカスが売りのコンパクトデジカメには及ばないが、着実に進化している様に感じる。この高速化とバリアングル液晶モニターのおかげで、ライブビューを積極的に使っていけるようになった。とはいえ、シャッターを押した瞬間、液晶モニターがブラックアウトし、撮影終了後ミラーがいったん下りて、また上がるアクションをするためか、液晶モニターの表示復帰まで若干待たされる。

 バリアングル液晶モニターは使い出すと便利で、普段なかなか撮らないアングルで撮ってみたいという向上心がわいてくる。この道具から受ける新しいイマジネーションは重要だと思う。

photo バリアングル液晶モニターで撮影ポジション、アングルの自由さを得た
photophotophoto ライブビュー時のフォーカスモード。被写体にピントを合わせ続けるAF-F(常時AFサーボ)は動画撮影時に便利だ
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photophoto AFエリアモード。ワイドは小さい被写体を通り抜けたりするので、ノーマルときちんと使い分けたい。ターゲット追尾を使うと自由な構図で撮影できて便利だと感じた

 D5000の動画撮影は1280×720ピクセルで最長5分だったが、D5100は1920×1080ピクセルのフルハイビジョンで最長20分の撮影が可能となった。また、D7000ではフルHDのフレーム数は24fpsだったが、D5100は30fps(24fpsも選択可)に向上している。撮影中のオートフォーカスも、AF-Fモード・ターゲット追尾AFに設定しておけば動き回る被写体をオートフォーカスが追ってくれる。ただし、静音といわれるAF-S(超音波モーター)レンズでも、AF駆動音は録音されてしまう。本格的な動画撮影に挑戦するならば、外部マイクを用意したい。

photophotophoto 動画の画質設定はフレームレートと画質の設定ができる(写真=左、中)、ISOオート時、マニュアル露出でシャッタースピードをフレーム数に近い1/30秒としたところ、ISO感度で露出を合わせてくれた。これなら動画撮影に応用できる(写真=右)

 このように、D5100は動画撮影性能も向上し、録画ボタンの配置変更により操作しやすくなった。さまざまなアングルで使えるバリアングル液晶を備えていることもあって、ビデオカメラとして積極的に使いたいと感じさてくれた。

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