人物撮影も、光の操り方ひとつで見違えるような仕上がりになります。そのためにはまず、フラッシュの特長を覚えることです。内蔵フラッシュは一点だけを照らしたような光になり、また、光が正面から当たるため、必然的に影が被写体の後に出ます。
この作例は、やや暗めの屋内撮影です。フラッシュなしでは手ブレしてしまう様なシチュエーションとなります。
屋内での記念撮影や夜の撮影では、フラッシュにより被写体の影が後に投影されてしまい、いかにも「フラッシュが光っています」という写真になってしまいます。
外部フラッシュで天井バウンスしてみました。まんべんなく光が回り、同じ場所で撮った写真とは思えないような写真になりました。光がやわらかくなったので、顔のテカリも消えています。髪の光沢の付き方と、あごの影の出方で2つの写真の光の方向がわかります。
下の作例は、窓辺など片側が明るいと言うシチュエーションでのフラッシュ撮影です。撮影当日は曇天でしたが、晴天の場合は日の当たっている部分と影の部分の差がもっと出るので、顔半分が影のように写ってしまいます。
左の写真は、顔半分が暗く、重い印象を受けます。影の部分が明るくなるような露出にすると、光が当たっている部分が白飛びしてしまうシチュエーションです。右の写真では、影を消すために、内蔵フラッシュで撮影してみました。右側の影は消えましたが、やはりフラッシュの光が不自然に感じます。
左の写真は外部フラッシュを使って、天井バウンスしてみました。若干右側に影が残っていますが、内蔵フラッシュよりは自然な感じに仕上がっています。そしてフラッシュなしより断然バウンス撮影した方が綺麗に見えることがわかるかと思います。
右の写真は番外編的に、右下にレフ板(白)を立てかけて外部フラッシュをレフ板に当てた光で撮影しました。目に入っているキャッチライトを見ると、外光(左)、フラッシュ(真ん中)、レフ板(右)の3つあることがわかります。サイドからのレフ板により、顔に出る影が幾分やわらかくなりました。
スタッフの多い大がかりな撮影ができる場合は、天井バウンスとサイドから外光をレフ板で当てるなど、さらに凝ったライティングができるようになります。
文中に度々出てくるレフ板は、光を反射させるための板もしくは板状のものを指します。レフ板の表面は銀色のものや白いものなどがあり、光の反射量で銀や白を使い分けます。大きさは、30センチぐらいのものから、ドア1枚ぐらいの大きなものまで様々です。花などをマクロ撮影する場合は小さいものを、人物や大きいものを撮影する場合は大きいものを使用します。
折りたたみできる丸いレフ板は、軽くて、撮影用途に合わせてさまざまなサイズがあり、比較的安価で入手することができます。
レフ板は、太陽光を反射して使ったり、フラッシュのバウンスに使ったりと光を操る定番アクセサリーです。
モデル:ようか( http://ameblo.jp/youka999/ )
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