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» 2011年08月05日 11時29分 UPDATE

コンデジ生き残り、鍵は「ストレスフリー」と「独自性」

携帯電話とミラーレスに挟まれたコンパクトデジカメの生きる道は何か。“EXILIM”「EX-TR100」の発売記念イベントでカシオ計算機が2つの方向性を示した。

[ITmedia]

 コンパクトデジカメが苦境だ。携帯電話(スマートフォン)のカメラ機能の充実がコンパクトデジカメのライバルとなることは以前から指摘されていたが、ミラーレスタイプを含むデジタル一眼も価格を下げており、買い換えのニーズはこちらへも流れている。

 デジタル一眼を製品ラインアップに持たず、コンパクトデジカメ“EXILIM”シリーズを展開するカシオ計算機の田中秀和氏(戦略統括部 SP戦略部長)は「新時代のストレスフリーを実現し、なおかつ、そこへカシオらしさを表現する新要素をプラスする。それが生き残る道だ」と“EXILIM”「EX-TR100」の発売記念イベントで同社コンパクトデジカメの目指す方向性を示した。

photo “EXILIM”「EX-TR100」の発売記念イベントで話す、カシオ計算機の田中秀和氏

 同社は高速な画像処理エンジンと同じく高速なCMOSセンサーを組み合わせた“ハイスピード”技術を2008年の「EX-F1」(レビュー)より導入している。当初は超高速連写機能を目玉としてカメラへ実装されたが、近年では高速な画像処理を利用することで、高速連写した画像を合成することで画質劣化を抑えながらズーム倍率を高める「プレミアムズーム」、撮影時の状況や人物の顔、被写体の位置などをカメラが自動検出して、さまざまな撮影パラメーターを最適化する「プレミアムオート」など、快適性を高める機能としてカメラへ搭載されている。

 こうした撮影時のストレスを軽減する、つまり撮影者はシャッターを押すだけできれいな写真が撮れるという製品の姿はカメラメーカー各社の取り組むところであり、格段、カシオだけが注力する部分ではないが、田中氏は「失敗しないで、早く・簡単に・キレイに撮る」が完全に実現できているとは言い難いと、改良の余地があることを認める。

 もうひとつ、田中氏の指摘する「カシオらしさ」を具現化した製品が、同社が今夏に販売を開始した「EX-TR100」だ。これは回転2軸というユニークな構造を備えるほか、高速画像処理エンジン「EXILIM ENGINE HS」の搭載により、写真を絵画調など特徴ある画像とする「HDRアート」などといった画像加工も行える。また、35ミリ換算21ミリ相当の単焦点レンズと動体検知による自動シャッターを組み合わせた「仲間撮り」もユニークな撮影機能といえる。

photophoto 「EX-TR100」 フレームとカメラ部分が回転するため、右写真のような“置きカメラ”のような撮り方もできる
photophoto 回転2軸を活用すればペットの撮影も普段と違うアングルで楽しめる(写真=左)、動体検知を使ったセルフタイマーも備える(写真=右)

 カメラを搭載した携帯電話(スマートフォン)に比べて弱点とされるネットワークを介したコミュニケーションについても、EX-TR100では無線LAN内蔵SDメモリーカード「Eye-Fi」の技術を用いた連係機能がサポートする。EX-TR100をインターネット接続されたPCへUSB接続すると、自動的に画像がパソコンおよびクラウドサービスへアップロードされる。

 ただ、facebookやmixiといったネットワークサービスへ多くの人が写真をアップロードしているが、その写真は携帯電話(スマートフォン)で撮影されたものが多い。通信とカメラの機能が1つにデバイスに含まれていれば、そちらを使う方が利便性が高いからだ。カシオとしてもこの状況は認識しており、田中氏もネットワークへの対応は今以上に進めていく必要があるとの見解を示した。

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