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アントキノカメラへ会いに行く――ペンタックス「Optio 750Z」矢野渉の「クラシック・デジカメで遊ぶ」(3/3 ページ)

» 2011年08月26日 10時23分 公開
[矢野渉,ITmedia]
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広角側は捨て、望遠マクロとして使おう

 露出計だけ、と割り切って750Zを使ってもいいのだが、そこは元々デジカメであるから写真も撮ってみたい。

 もう7年も前のモデルだし、あえてレトロに設計してあるので、当時常識になりつつあった手ブレ補正さえ付いていない。レンズは35ミリ換算で37.5〜187.5ミリの5倍ズームでなかなかのものだが、現在の基準からすると広角側がいかにも狭い感じだ。

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 このカメラはある程度用途を絞って使ったほうが楽しいだろう。注目すべき点はズーム全域で最短撮影距離が同じ、ということだ。ノーマル状態で最短撮影距離は60センチ。望遠端の187.5ミリで考えるともうマクロの領域に入っていると言える。さらにマクロモードにすると15センチまでに寄れるのだ。被写体との距離をある程度とれて、きれいに背景がボケる望遠のマクロ撮影ができる。

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 750Zの発色は、地味だ。「あざやか」の設定もあるが、ここはあえてノーマルで使うのが正しいだろう。少し色あせ、懐かしい写真を生み出してこそ、750Zだという気がする。

 長いブランクを埋めて『アントキノカメラ』と和解するためには、彼(彼女)の総てを受け入れることが必要なのだから。

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