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» 2011年09月01日 10時30分 UPDATE

長期試用リポート:「PENTAX Q」第1回――ボケと感度をチェックする

驚異的なスモールサイズを実現したペンタックス「PENTAX Q」が販売開始された。ズームレンズキットの発売はもう少し先だが、まずは単焦点レンズ「01 STANDARD PRIME」の付属するレンズキットで使用感をお伝えしていきたいと思う。

[ITmedia]

 8月31日、「レンズ交換式デジタルカメラで世界最小最軽量」という驚異的なスモールサイズを実現したペンタックス「PENTAX Q」が販売開始された。ズームレンズ「02 STANDARD ZOOM」を含むズームレンズキットは少々遅れて9月15日よりの販売開始となるが(ズームレンズ単体も9月15日発売)、まずは単焦点レンズ「01 STANDARD PRIME」の付属するレンズキットを入手したので、使用感をお伝えしていきたいと思う。

photophoto 「01 STANDARD PRIME」の付属するレンズキット。同梱されているのはバッテリー、充電器、USBケーブル、ネックストラップ、マニュアル、CD-ROMなど一般的な内容

 外装や手にした感覚についてはこちら(発売迫る「PENTAX Q」をじっくりと眺める 前編後編)を参照してもらうことにして、やはり実際に手にするとその凝縮感に驚かされる。手のひらにのるコンパクトサイズながら質感も高く、適度な重量感は工具のドライバーやレンチなどに通じ、掌中に収めた際には機能的なツールと同様の愉悦を所有者へもたらしてくれる。

 とはいえ目で楽しんでいてばかりでは仕方ない。まずは購入前から気になっていた「ボケ」と「感度」についてチェックしてみた。

 スペックシートからも分かるよう、PENTAX Qの撮像素子はコンパクトデジカメと同サイズの1/2.3型だ(有効画素数は1240万画素)。いわゆる“一眼らしさ”としてボケの存在を挙げることは多いが、単純にボケの量だけを取り上げるとセンサーサイズは大きい方が有利となる。1/2.3型センサーでどこまでボケ量を確保できるのか。レンズキットに付属するレンズ「01 STANDARD PRIME」の開放値F1.9で撮影してみた。

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 センサーサイズの影響もあるのか、やはりAPS-Cやマイクロフォーサーズサイズのセンサーを搭載したカメラほどのボケ量は確保できていないが、柔らかく素直なボケを確認できた。四隅の光量落ちなども見られず、一般的なコンパクトデジカメを上回るはもちろん、各種ミラーレスを含むデジタル一眼カメラとくらべても見劣りしない描写といえる。

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 PENTAX Qには撮影モードとして「BC(ボケコントロール)」も用意されている。これはCMOSセンサーによる高速連写と画像合成により、ボケによって主被写体の強調された画像を作り出す機能で、効果は3段階に調整できる。画像合成によるため、ボケというより部分的なソフトフォーカス適用のような仕上がりとなるほか、被写体によっては効果が不自然なかかり方をすることもある。ボケを得るためと言うより、デジタルフィルターと同様の撮影効果機能ととらえた方が良さそうである。

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photophoto 左上から絞り優先(F1.9)、ボケコントロール1、2、3

 次は高感度撮影である。搭載する撮像素子は前述の通り1/2.3型 有効1240万画素CMOSセンサーで、これはソニー製である。ソニー製で1/2.3型 有効1240万画素CMOSセンサーといえば昨年春のサイバーショット「DSC-HX5V」と同一のセンサーということになるが、高感度撮影で評価の高かったHV5Vよりも高感度撮影時はノイズが少なく、また、ディテールの崩れも少ないように感じられる。

 ISO感度は最高6400まで上げられるが、ISO800までは常用域、ISO1600までは許容範囲といった感じだろうか。最低ISO感度は125で、かなり高感度よりの設定となっているのはちょっと残念にも思えるが、これは製品のキャラクター付けもあるので一概には善しあしの言えないところでもある。

photophotophoto 左からISO125、400、800
photophotophoto 左からISO1000、1600、2000
photophotophoto 左からISO2500、3200、6400

 入手からまだ1日しか経過しておらず、100枚程度しか撮影していないので総合的な評価は保留したいところだが、これだけのスモールサイズでこの画質を得られるのは満足度が高い。その小ささ故にグリップしにくく、片手では撮影しにくいようにも感じるのだが、それは使っていくうちに慣れるような気がしている。

 今回はまだ短時間の試用段階でのリポートだが、気になることが2つあった。確かにまだ暑い日中だったが、直射日光を浴び続けていた訳でもないのに2〜30枚を撮っただけで温度警告がでたことと、思いのほかバッテリーがもたなかったことだ。

 前者は撮影状況が変われば解決するはずなのであまり気にならないが、今回、ストロボ発光なしで静止画を100枚程度を撮影しただけでバッテリーが切れてしまったのは、今後を考えるといささか不安になる(CIPA規格による同社測定値では撮影可能枚数約250枚)。撮影中にボディから熱を感じることがあったので、パワーマネージメントが上手に働いていなかったのかもしれない。このあたりはファームウェアアップデートを期待したい。

 次回はスマートエフェクトなど撮影機能、入手が間に合えば標準ズームレンズ「02 STANDARD ZOOM」の描写確認などをしてみたいと思う。

photo オートAE、F2.5、1/125秒、ISO125
photo 絞り優先AE、F2.8、1/200秒、ISO250
photo オートAE、F2.5、1/160秒、ISO125
photo プログラムAE、F1.9、1/80秒、ISO125、スマートエフェクト「極彩」

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