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本気で遊べる“ナノ一眼” ペンタックス「PENTAX Q」(2/4 ページ)

» 2011年09月06日 08時30分 公開
[荻窪圭,ITmedia]
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PENTAX Qならではの撮影機能あれこれ

 QのISO感度はISO125からはじまる。しかも標準レンズはF1.9と明るい。撮像素子が小さいので、背景を少しでもボカしたいときは絞り開放で撮りたいが、快晴下ではシャッタースピードが速すぎて露出オーバーになる。

 そんなときの手立てが2つある。この辺がまた凝っているのだ。

 ひとつは「電子シャッター」にすること。実は、Qのボディはメカシャッターを持ってない。シャッターは「レンズ側」にあるのだ(低価格なユニークレンズシリーズを除く)。普段はそれでシャッターを切ってるのだが、CMOSの電子シャッターのみでも撮れる設定が用意されている。これをオンにすると、シャッタースピードが最高1/8000秒まで上げられるのだ。

photo 絞り優先AEで絞りを開放して撮影。電子シャッターを使うことで、1/6400秒で撮れた。これは素晴らしい。

 ただし、CMOSセンサーで電子シャッターを使うと、ローリングシャッターゆがみと呼ばれる現象が起きる。

photo 1/5000秒 F1.9で撮った中央線。フロント部をよく見ると、微妙に斜めにひしゃげてるのが分かる。これがそう

 2番目の技は内蔵NDフィルタ。NDフィルタをオンにすると2段分暗くできるので、シャッタースピードは落ちるが、メカシャッターで撮れる。試しにカメラを回転させながら撮ってみた。

photophoto 電子シャッターのみ。1/8000秒 F1.9。思いっきりゆがんだ(写真=左)、NDフィルタオン。1/2000秒 F1.9。メカシャッターなのでゆがみなし(写真=右)

 まあ無理矢理こんな撮り方をするのもナンだけど。

 PENTAX Qにはさまざまな撮影モードがある。カスタムイメージには鮮やかなど普通のカラーのほかに色が派手なポップチューン、日本的な「雅」とか「ほのか」、さらにクロスプロセスまで。この辺は最新のKシリーズと同じだ。さらにデジタルフィルタ。それにHDRなどが加わる。

 これらはINFOボタンを押すと出てくるパネルからさっと変更できる。パネル上で機能を選び、電子ダイヤルを回すだけというのはよい。

photo 背面から。ポケット三脚に載せて撮影してみた。右手には各種操作ボタンが、狭いエリアにたくさん並んでる。INFOボタンの使いこなしがポイント
photophoto INFOボタンを押すと、Kシリーズのようにそのときの設定が一覧表示される。十字キーで項目を選んで電子ダイヤルを回すだけで設定変更可能。カスタムイメージ、デジタルフィルタ、HDR、NDフィルタなど主な設定は全部ここでまかなえるのがよい(写真=左)、電子ダイヤルを押さないでOKボタンを押すと詳細設定が可能だ。これはカスタムイメージのクロスプロセスを選んでいるところ。ここで+/-ボタンを押すと詳細設定ができる(写真=右)
photophoto MENUを押すとタブで区切られた細かい環境設定ができる(写真=左)、クイックダイヤル設定画面。4パターン用意されている。各1〜4への割当内容は変更可能だ(写真=右)

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