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「デジタルフィルター」 6機種の効果をチェックするデジタルフィルターでひと味違う写真を手軽に楽しむ(2/2 ページ)

» 2011年09月20日 10時55分 公開
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カシオ “EXILIM”「EX-ZR100」

 EX-ZR100は、高速連写と高速処理を利用したデジタルフィルターのHDRアートが特徴的です。HDRアート撮影時の効果設定は3段階となっていて、レベル3が一番効果が強く、発色を含め非常に独特な写りとなります。このHDRアートは、輝度差が激しい逆光時や屋内の手持ち撮影に効果的を発揮するので、効果を調節することでアート的な用途以外としても使えます。

photo カシオ “EXILIM”「EX-ZR100」
photophoto 左からHDRアートなし、HDRアート:レベル1
photophoto 左からHDRアート2、HDRアート:レベル3

 レベル1は、彩度が若干上がり、陰になっていたディテールが見える程度の弱めの実用的な設定です。レベル2、3は一目でHDR写真と分かるような個性が出ています。HDRアートの面白いところは、明るいシーン・暗いシーンすべてが同じ調子で写るので、毎日更新するブログなどで使用すると、写真を挿絵的な雰囲気で見せることができます。

パナソニック “LUMIX”「DMC-FX77」

 DMC-FX77には、従来機種でもお馴染みのデジタルフィルターが、「マイカラー」に搭載されています。搭載されているデジタルフィルターには、ポップ、レトロ、ピュア、モノクローム、ハイダイナミック、シルエット、ピンホール、サンドブラストの8つがあります。このほか、美肌効果やメイク効果を撮影後に使用できるビューティーレタッチ機能も搭載されています。

photo パナソニック “LUMIX”「DMC-FX77」
photophotophoto 左からマイカラーなし、ポップ、レトロ、
photophotophoto 左からピュア、モノクローム、ハイダイナミックレンジ
photophotophoto 左からシルエット、ピンホール、サンドブラスト

 それぞれの効果を見ていくと、レトロ、シルエット、ピンホール、サンドブラストにインパクトを感じます。順光であるこのシチュエーションでは、シルエットの本来の効果は得られていませんが、富士フイルム「Velvia」のようなコントラストと彩度の高い、強いイメージを受ける効果となりました。

 極端に彩度が高くなるポップ系は原色系のみの被写体、及びそれらが強調される構図に対して行った方が効果的です。このシチュエーションで、青空などを単純に「綺麗」な色で撮影したい場合は、ポップ系ではなく風景モードを使用した方が良いでしょう。

キヤノン 「IXY 32S」

 IXY 32Sのデジタルフィルターは、ポートレートやビーチ、打ち上げ花火などと同じシーンモードの中に収められています。その中から今回は、魚眼風、ジオラマ風、トイカメラ風、モノクロ、極彩色、オールドポスター、ワンポイントカラー、スイッチカラーの8種類をピックアップしてみました。IXY 32Sは、スイッチカラーやジオラマ風の設定や範囲指定などをタッチ操作で行えるので使いやすいと感じた1台です。

photo キヤノン 「IXY 32S」
photophotophoto 左からシーンモードオフ、魚眼風、ジオラマ風
photophotophoto 左からトイカメラ風、モノクロ、極彩色
photophotophoto 左からオールドポスター、ワンポイントカラー、スイッチカラー

 個性が強いデジタルフィルターが多く、向き不向きが強くなる傾向があります。特筆すべきは、オールマイティーに使えるトイカメラ風で、雰囲気や仕上がりは、トップクラスではないでしょうか。

 作例のスイッチカラーは空の青を選択した後、手持ちの紙袋に印刷されていた赤い部分をレンズの前に持って行き、赤の色味を取得してみました。アイディアと使いこなし次第では、面白い効果が生まれる可能性がありそうです。


 6機種のデジタルフィルター効果をチェックしてみましたが、いかがでしたでしょうか。同じような効果が得られるものや、どのような使い方をすれば良いのか一工夫が必要となる効果、その逆にオールマイティーに使える効果などがあることが分かりました。

 次回は、これらのデジタルフィルターの効果的な使い方、変わった使い方を探ってみたいと思います。

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