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» 2011年09月22日 00時21分 UPDATE

「ベストバランスを追求した結果だ」――ニコン「Nikon 1」詳報 (1/2)

「CXフォーマット」センサーや新マウント、ユニークなデジタル処理もすべてはエモーショナルな映像表現ができるカメラを目指したため。「新しい感動の具現化」を目指したというNiko 1の詳細は。

[ITmedia]

 既報の通り(ニコン、ミラーレスカメラ「Nikon 1」を発売)ニコンはレンズ交換式デジタルカメラ「Nikon 1」を10月20日より販売開始する。「Nikon 1 J1」ならびに電子ビューファインダーを搭載した「Nikon 1 V1」が用意される。価格はいずれもオープン。

 Nikon 1 J1は、ボディのみ、「1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6」の付属する「標準ズームレンズキット」、加えて「1 NIKKOR VR 30-110mm f/3.8-5.6」も付属する「ダブルズームキット」、数量限定のカラー「ピンク」を採用した「ダブルズームキット ピンクスペシャルキット」が用意され、実売想定価格はボディのみが5万9000円前後、標準ズームレンズキットが7万円前後、ダブルズームキットが9万円前後、ピンクスペシャルキットが9万3000円前後。

photophoto 「Nikon 1 J1」
photophoto カラーはJ1がホワイト、ブラック、シルバー、レッド、数量限定のピンクの5色、V1がホワイトとブラック(写真=左)、J1のピンクは「ピンクスペシャルキット」として同色のほかハンドストラップ、ラッピングクロス、バヨネットフードが付属する(写真=右)
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 Nikon 1 V1はボディのみとパンケーキレンズ「1 NIKKOR 10mm f/2.8」が付属する「薄型レンズキット」が用意され、実売想定価格はボディのみが8万9000円前後、薄型レンズキットが10万5000円前後。

photophoto 「Nikon 1 V1」
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 ミラーボックスを廃した構造のレンズ交換式デジタルカメラで、いわゆるミラーレスタイプに分類されるが、「ミラーレスの対抗ではない。ずっと前から、新しい提案ができないかを考え抜いた結果、生まれた製品」(同社 取締役兼常務執行役員 映像カンパニープレジデント 岡本恭幸氏)という意欲作。同社では新製品を「レンズ交換式アドバンストカメラ」と呼び、今後、デジタル一眼レフ「D」シリーズ、コンパクトデジタルカメラ「COOLPIX」シリーズとならぶ第3の柱として製品展開を行う。

 撮像素子は「CXフォーマット」(13.2×8.8ミリ)の新型センサー「スーパーハイスピードAF CMOSセンサー」(有効1010万画素)で、撮像素子内には位相差AF用のセンサーを搭載しており(コントラストAFも利用可能)、レンズ交換式デジタルカメラにおいて「世界最速」(同社、同社測定条件時)の高速なオートフォーカスを実現している。

photophoto 撮像素子は「CXフォーマット」(13.2×8.8ミリ)の新型センサー「スーパーハイスピードAF CMOSセンサー」

 なお、撮像素子内に位相差AF用の素子を搭載するという手法は富士フイルムが「FinePix F300EXR」(レビュー)より取り入れており、アプローチの仕方としては類似しているが、レンズ交換式カメラへの採用は「世界初」(同社)なほか、位相差AF利用時のAF測距点は73点で、こちらも「世界最多」となっている。

 AFシステムは位相差AFのみならずコントラストAFを組み合わており、被写体や状況に応じて使い分ける「アドバンストハイブリッドAFシステム」となっており、AF追従撮影時で約10コマ/秒、AF固定時には約60コマ/秒という「世界最速」(同社)の超高速連写も行える。なおISO感度は100〜3200で、感度増感によってISO6400相当の撮影も行える。

 なお、1インチというセンサーサイズはミラーレスタイプとしてはソニー「NEX」シリーズの採用するAPS-Cやオリンパスやパナソニックが採用するマイクロフォーサーズ規格より小さく、PENTAX Qの1/2.3型より大きい。このセンサーを採用するに至った理由について同社では「高速読み出し、AF速度、システム全体の小型化などを総合的に勘案した結果であり、センサーありきの決定ではない」と説明している。

 レンズマウントも新設計の「Nikon 1 マウント」が採用されている。同時発表された「1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6」「1 NIKKOR VR 30-110mm f/3.8-5.6」「1 NIKKOR 10mm f/2.8」「1 NIKKOR VR 10-100 f4.5-5.6 PD-ZOOM」のみならず、別売のマウントアダプター「FT1」を使用すれば既存Fマウントレンズも装着できる。なお、35ミリ版換算の際に焦点距離の数値は2.7倍となるため、「1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6」は27〜81ミリ相当、「1 NIKKOR VR 30-110mm f/3.8-5.6」は81〜297ミリ相当となる。

photophoto 参考展示された「Nikon 1 マウント」レンズのバリエーション(写真=左)、FT1装着例(写真=右)

 背面の撮影モードダイヤルはP/S/A/Mといったものではなく、「静止画」「動画」「モーションスナップショット」「スマートフォトセレクトター」の4つが割り当てられている。モーションスナップショットはシャッターボタンを押した瞬間の静止画と、その前後の動画(シャッターボタン押下前後約1秒)をワンアクションで記録するモードで、再生時には動画をスローモーション再生した後に静止画を表示する。

 「スマートフォトセレクトター」は、シャッターを切った前後の瞬間を高速連写し、撮影終了後に最適と思われる写真をカメラが自動的に選択してくれる。撮影される枚数は最大20枚で、この中から動きや構図などから最適な1枚および候補4枚の合計5枚がカメラから提示される。連写した大量の画像から最適な1枚を選ぶ手間を省くことのできる機能だ。

photophoto 背面(写真=左)、ストロボは内蔵ポップアップ式(写真=右)

 RAW撮影およびJPEG/RAWの同時記録も可能。JPEGについてはFINE/NORMAL/BASICと3段階の画質調整を行える。もちろんフルハイビジョン(1920×1080ピクセル/60i)動画撮影も可能で、映像コーデックはMPEG-4 AVC/H.264、ステレオマイクも内蔵する。

 Nikon 1 J1には3型/約46万画素、V1には3型/約92万画素の高視野角型液晶モニターを搭載する。いずれも保護ガラスと液晶パネルの間に空気層のない構造となっており、薄型化と屋外での視認性を高めている。V1のみが搭載する電子ビューファインダーは約144万画素で、虹色のようなノイズ(カラーブレーク現象)の起きないカラーフィルターを採用することで動体の撮影も快適に行える。

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