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「デジタルフィルター」の使い方を作例で考えるデジタルフィルターでひと味違う写真を手軽に楽しむ(1/2 ページ)

» 2011年09月23日 01時33分 公開
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 前回はオリンパス「E-P3」、キヤノン「EOS 60D」、ソニー「NEX-C3」、カシオ計算機「EX-ZR100」、パナソニック「DMC-FX77」キヤノン「IXY 32S」とピックアップした6機種について、同一被写体へデジタルフィルターを適用した結果を掲載しました。今回は、そのデジタルフィルターを使った作例とともに、各機種のデジタルフィルターの特徴と使い方を考えてみましょう。

(デジタルフィルターでひと味違う写真を手軽に楽しむ:「デジタルフィルター」使っていますか?)

(デジタルフィルターでひと味違う写真を手軽に楽しむ:「デジタルフィルター」と「カラーイメージ」の違いを知る)

(デジタルフィルターでひと味違う写真を手軽に楽しむ:「デジタルフィルター」 6機種の効果をチェックする)

オリンパス「E-P3」

 E-P3に搭載されている10種類のアートフィルターは、定番的なデジタルフィルターに加え、デイドリームやドラマチックトーンなど、他にはない個性的なデジタルフィルターが用意されています。これらのアートフィルターに、カラーイメージやフレーム効果などの組み合わせによる、豊富なバリエーションが楽しめるようになっています。

photophoto 色味や効果の追加が可能となった新しいアートフィルター
photo ライトトーン+ホワイトエッジ効果 / ほかのアートフィルターに比較すると変化の幅が狭く感じるライトトーンだが、エッジが明るくなるホワイトエッジ効果を加えることで、明るさや爽やかさを演出できる。例えば、赤ちゃんの写真を柔らかい・明るいイメージで撮りたいときなどにも効果的だ。デイドリームなども、ホワイトエッジ効果とのマッチングが良い
photo ドラマチックトーン+フレーム効果 / どんな風に景色が見えるのかワクワクするドラマチックトーン。作例では、極端に階調が反転することなく濃厚な景色に写った。広角レンズによる世界の広がりを閉じ込めるイメージで、フレーム効果をつけてみた
photo ジェントルセピア+フレーム効果 / こちらもフレーム効果をつけて、セピアの風景との違和感をだしてた。フレーム効果をつけることで、一枚の写真としての存在感が出せるのが面白いと思った
photo ポップアート+スターライト効果 / スターライト効果を使用すると「クロスフィルター」などの光学フィルターをつけたような、光源の輝きを強調する効果が得ら。アートフィルター使用時に、照明や水面の反射などを見つけたら、スターライト効果を追加して演出として使用していきたい

キヤノン 「EOS 60D」

 豊富なレンズを使用することで、写真の個性を演出できるEOSシリーズですが、購入して間もなくはキットレンズのみと言う方も多いのかと思います。そういった事もあり、デジタルフィルターを内蔵するというアイディアは大歓迎です。将来的にはリアルタイムで効果を確認する機能の追加や、デジタルフィルターの種類増加もお願いしたいところです。

photophoto 再生モードから選択できるクリエイティブフィルター。トイカメラには、標準と寒色系、暖色系の効果を掛けることができる。効果を試して良ければ、新規にファイルを保存できる
photo ソフトフォーカス / しっとりとした雰囲気が出せるソフトフォーカス。なかなかソフトフォーカス自体を使う機会は少ないが、撮影後に簡単に試せるのであれば使っておきたい機能のひとつといえる
photo ラフモノクロ / 陰影を粗めのドットで表現するラフモノクロ。明るい部分の階調はバッサリとカットして、影のトーンが強調されている。面白いのは、ドット表現では甘くなる輪郭をグレースケールのベタ塗りで描き分けている点だ。これにより、エッジの立った独特のモノクロ写真となっている
photo トイカメラ風 / 周辺減光+フィルム効果といった設定のトイカメラ風デジタルフィルター。特徴は、寒色、標準、暖色の3種類の色調設定で、色味が少ない単調な写真の場合は、寒色系、暖色系に設定して雰囲気を強調すると効果的となる。周辺減光は大きめなので、被写体は出来るだけ中央に置いて撮影しよう
photo ジオラマ風 / 任意の位置にピントを設定出来るジオラマ風デジタルフィルター。元画像と比較するとジオラマ風デジタルフィルターを掛けるとコントラストが上がり、箱庭感が演出されるようだ。ジオラマ的な使い方以外に、被写体を強調したり、人物が写り込んでしまったスナップ写真などの表現を和らげる効果としても使っていける

ソニー 「NEX-C3」

 NEX-C3ではおまかせオート使用時、ピクチャーエフェクトに対して、彩度やコントラストを追加し、自分の好みの絵作りができるます。使いこなしが簡単なトイカメラ/ハイコントラストモノクロ/ハイキー/レトロフォト/ポップアートと、アート色の強いポスタリゼーション/パートカラーの2つに分類できるデジタルフィルターの使いこなすヒントは遊び心です。意外とカメラ初心者方が面白い写真を撮れたりするのは、なにかに縛られることなく自由な発想で撮影しているからなのでしょう。

photophoto ピクチャーエフェクトも選べるおまかせオートが便利だ。ピクチャーエフェクトにぼかしコントロールなどの機能を追加できる
photo レトロフォト / 暖色系の柔らかい階調のレトロフォト。効果自体は強めではないので、“少し明るめに写ったかな”程度の時もある。特徴はハイライト部分の色のにじみ方にあるように感じられるので、光の反射、木漏れ日など光源を見つけたら使ってみるとよいかもしれない
photo トイカメラ / 周辺減光のトーンの落とし方にこだわりを感じるトイカメラ。彩度を上げてインパクトを強くしたり、彩度を下げてスッキリとまとめたり絵作りも楽しい
photo ハイコントラストモノクロ / コントラストが強めでメリハリのあるハイコントラストモノクロ。粗いドットで構成された他機種と違って、至ってシンプルな白黒処理となっている。そのためにピントの山がしっかりと分かるので、細かい模様を表現したい場合などにも使っていける
photo パートカラー(レッド) / 赤・青・緑・黄色など特定色のみを抽出するパートカラー。目的の色がある場合は使いどころだと気付くのだが、なかなか使いどころが難しい効果でもある。あれこれ考えるより、時々パートカラーに設定してみて面白い効果が得られた場合は、そこからしっかり考えて撮っても良いのではないだろうか
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