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» 2011年09月27日 09時55分 UPDATE

デジカメ画像を死蔵させない管理と保存:「あの写真」を失わないための第1歩

カメラユーザーの撮影枚数は増え続け、そのデータも増え続ける。大切な画像を失わないためにもバックアップはしておきたい。「ああ」と嘆く事態が起こる前に、まずはWin/MacのOS標準機能でバックアップしよう。

[小山安博,ITmedia]

 デジタルカメラの普及やハイビジョン動画対応により、人々が撮影する画像や動画の点数とデータ量は右肩上がりに伸びている。それにメモリカードの大容量低価格化もあって、大量の画像が気軽に撮影されるようになっている。

 撮影後の画像や動画は基本的にはPCへ保存されているだろう。PCであれば、大容量のHDD容量を搭載していることがほとんどなので、実質的に容量は無制限となることが多い。管理も、前回(デジカメ画像を死蔵させない管理と保存:「あの写真」を捜す苦痛から解放されるための方法 )紹介したようなソフトを使えば簡単に行える。

 ただ、大量の画像を管理しているものの、そのバックアップをまめに取っているという人は意外に少ないのではないだろうか。ここで思い出して欲しいのだが、HDDは消耗品であり「いつか壊れる」ことだ。普段意識することは少ないが、HDDには寿命もあり、保存したデータが読み取れなくなったり、最悪の場合すべてのデータが失われる。そう、ある日突然、あなたのHDDは息をしなくなるかもしれないのだ。

 そのために必要なのがバックアップだ。まさに「転ばぬ先の杖」なのだが、HDDはいつか必ず壊れる。一般的に5年と言われる寿命はともかくとして、いずれは保存したデータが読み取れなくなる危険があるわけで、涙目になる前にバックアップ作業は必ず行っておくべきである。

まずは外付けHDDを用意

 バックアップはオリジナルを保存しているHDDとは別の記録媒体に保存するのが基本だ。保存先はHDD、DVDやBlu-ray Dsicの光学メディア、USBメモリなどフラッシュメモリといった具合に、さまざまな媒体が考えられる。その中で価格容量比に最も優れるのがHDDだ。現在ではテラバイトクラスの外付けHDDが1万円以下にて購入でき、低価格で大容量のデータを保存できる(→HDD&光学ドライブ販売ランキング(2011年8月2日〜9月4日):安くなりましたよね、2TバイトのHDD──テレビ用にもPC用にも)。

photo 外付けHDDのバッファロー「HD-LBF2.0TU2」(写真=左)やアイ・オー・データ機器「HDCA-U2.0」(写真=右)といった2Tバイトモデルが人気だ

 HDDには内蔵と外付けの2タイプが販売されているが、バックアップに関して最も簡単なのは外付けHDDを導入することだ。外付けHDDもいわゆるポータブルタイプと別途電源を必要とする据え置きタイプに分けられるが、これはどちらを選んでもいいだろう。一般的にポータブルタイプの方が携帯性に優れるかわり、容量あたりの単価が上昇する傾向にある。

 外付けHDDはその接続方法にUSB2.0、USB3.0、eSATA、LAN(この場合はNASとなる)などがあるが、最も一般的なのはUSB2.0接続タイプだ。転送スピードに関してはUSB 2.0接続より、USB3.0やeSATAの方が速いが、これらはまだあまり普及していないので、USB2.0接続の外付けHDDを選択するのが無難だ。製品バリエーションも多く、価格も安い。

 通常の画像は内蔵HDDに保存し、バックアップ用として外付けHDDを選択すれば、内蔵HDDが破損した場合も、画像はバックアップから救出できるので、安心だ。ただ、外付けHDDとはいえ、HDDであるからいつかは壊れるという危険と隣り合わせではある。外付けHDDがあれば絶対に安心とはいえないので注意が必要だ。

どのようにバックアップするか

 バックアップのもっとも単純なやり方は、新しく保存した画像を、定期的に手動でコピーすることだ。WindowsならExplorer、MacならFinderを使い、画像を保存したフォルダをまとめて選択し、バックアップ用のドライブにドラッグ&ドロップなり、コピー&ペーストなりをすればいい。バックアップとしては、基本的に複数のドライブにデータが分散されていればいいので、これである程度の安心感は得られるだろう。

 デジタルカメラから画像を保存する時に、ExplorerやFinderを使って単純にコピーしている場合、同時に別ドライブにも保存すれば、それだけでバックアップになる。PCへの保存時にバックアップが行われるため、手間はかかるが、安全性は高い。

 OS標準の機能では、Windows 7のExplorerには画像を取り込んで管理するための機能として「画像とビデオのインポート」機能があり、画像の撮影日ごとにフォルダ分けして自動で画像を保存することが可能だ。この機能自体にバックアップ機能はないので、例えば1カ月ごとなど定期的に、保存された画像を、フォルダから別ドライブに手動でコピーするといいだろう。

 ただ、こうしたやり方は忘れがちだし、手間もかかる。PCなのだから、なるべく自動化したいところだ。Windows 7の場合、コントロールパネルの「バックアップと復元」からバックアップを行える。

photophoto Windows 7の「バックアップと復元」機能。「バックアップの設定」からバックアップ先のドライブと対象を選ぶ

 バックアップの設定では、任意のフォルダやドライブを選択し、指定したドライブなどに保存することが設定できる。スケジュールの設定をすることで、例えば「毎週日曜日12時にバックアップを実行する」といった設定が可能だ。

 Mac OSの場合、OS標準のTime Machine機能を使うのが簡単だ。Dockまたはシステム環境設定からTime Machineを選択し、バックアップ先の外部ディスクを選んで、スライドスイッチを「入」にすれば、あとは自動的にバックアップをとってくれる。基本的にはフルバックアップだが、除外するフォルダなどを選択することはできる。

photophoto Time Machineの設定画面。設定ではバックアップ先のHDDを選べばいい

 バックアップタイミングも自動で、過去24時間は1時間ごと、1カ月だと1日ごと……といった具合に、次々とバックアップをとり古いものは削除されていく。Time Machine自体が「画像や動画だけをバックアップしたい」という用途に向けた機能というより、Mac全体をバックアップしてくれる機能であるため、細かな設定を施せないのはやや弱点に写るが、撮影データのバックアップという目的は達成できる。

 バックアップしたあと、元のデータが破損なりして、新しいHDDにバックアップデータを書き戻す場合、Windows 7の場合は「バックアップと復元」から「復元」を選び、バックアップしたファイルを選択して、任意のフォルダに復元する。Time Machineの場合、設定したあとは自動的にバックアップが行われ、バックアップの任意の場所から書き戻せるので、それで復元できる。


 撮影機会が頻繁になり、画像や映像の点数が増えると、そのデータは数百ギガバイトクラスにふくらむことすらある。そんな状態で完全なバックアップをしようと思えば、現在のところ、現実的にはHDDぐらいしかバックアップ先の選択肢がない。

 今回は導入が容易な外付けHDD&OS標準機能でのバックアップ方法を紹介した。より細やかなスケジュールを指定したり、バックアップ対象を限定したいとなれば専用ソフトウェアや「Windows Home Server 2011」といったホームサーバの力を借りることになるが、これまでバックアップを取っていないというならば、まずは外付けHDDの導入をお勧めする。

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