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» 2011年10月17日 13時27分 UPDATE

荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ:機能はシンプルなまま、画質はトップクラスに――「iPhone 4S」 (1/3)

ついに発売された「iPhone 4S」。見た目はiPhone 4と変わらないが、デュアルCPUやより高画素な800万画素CMOSカメラを搭載するなど、ハードウェア性能が強化されている。加えてiOS5により、カメラの使い勝手も向上した。その実力をさっそくチェックした。

[荻窪圭,ITmedia]
photo 見た目は前モデルと変わらないiPhone 4S。でもカメラ機能は大強化された

 「iPhone 4」発売から約1年半。とうとう「iPhone 4S」が出た。見た目がiPhone 4と変わらないのだが、CPUが大幅にパワーアップしてデュアルコア仕様になり、カメラもユニット全体が強化され、めちゃ快適になった。GALAXY S IIもそうだったけど、デュアルコアは効くね。カメラを使うときも効く。4Sになってからカメラが快適になった。起動も速いし処理も速いしサクサクと撮れる。

 操作も機能もシンプルで、余計な気遣いなしに気持ちよく撮れる、それがiPhoneの真骨頂なのだ。

 それだけじゃなくて画質も変わってる。iPhone 4の500万画素裏面照射型CMOSセンサーから800万画素裏面照射型CMOSセンサーへ。画素数が増えただけのようだが、イメージセンサー自体がOmniVision社製(推定)からソニー(推定)の裏面照射型CMOSセンサーに代わり、センサーサイズもちょっと違うようだ(推定)。搭載するイメージセンサーは未公表なのでソニー製ってのは推定にすぎないけど、さまざまな噂やスペックから想像すると、まあそうなんじゃないかなと思われる。

 レンズもF2.8からF2.4と少し明るくなっている。

 そんなわけで、iPhone 4と比べつつカメラ機能を解剖していこう。iPhone 4のカメラも決して悪くない、というか、かなりいいデキだったんだけど、iPhone 4Sのカメラはそれを上回る出来だ。

photo カメラは800万画素の裏面照射型CMOSセンサーに。レンズはF2.4に。レンズの横にあるのはLEDフラッシュ

iPhone 4と4Sの写りの違いを見るべし

 まず最初に、iPhone 4のカメラで致命的な欠点とされてたのが「青カビ」問題。蛍光灯下など室内で白っぽいものを撮ると、中央部にもやっと青緑色の染みが写ってしまうのだ。一番派手に出る条件を探して撮り比べてみた。左がiPhone 4。右がiPhone 4S。

photophoto iPhone 4で撮影。普通はここまで派手にはでないけど、無理矢理そういう場所を見つけて撮ってみた(写真=左)。iPhone 4Sで撮影(写真=右)

 まったく出ません。出ないのが当たり前なのだが、そこが気になってたという人、ご安心ください。

 ではいつもの調子で。

photophoto 左がiPhone 4、右がiPhone 4Sで撮影したもの

 天気がよくないのが残念だが、前モデルとは明らかに違うのが分かる。あずまやの写真を見るとさらに分かりやすい。

photophoto 左がiPhone 4、右がiPhone 4Sで撮影したもの

 どちらもHDRはかけてないのだけどハイライト部の処理もしっかりしているし、色もナチュラル。曇天時にきちんと撮るのは難しい構図だけど、頑張ってるし、解像感もある。これはよい。

 ついでに高層ビルの写真も。こちらは晴天下できちんと撮れたので色もディテールも鮮やかだ。それをよく見ると細かいノイズが出ている。普通こういうノイズはデジタル処理によってできるだけ滑らかにするものだが、iPhone 4も4Sもそこはあまりこだわってないようで、よくいえば「ナチュラルで素直」な絵作りである。

photophoto 左がiPhone 4、右がiPhone 4Sで撮影したもの

 撮像素子とレンズは異なるが、画角は変わらずやや広角気味。撮影情報には35ミリ相当で35ミリと記述されている。

 iPhoneのカメラといえばHDR。それもオンオフが簡単にできるし、オンオフ両方の写真を残してくれるので重宝するのだが、これも4Sになって強化された。CPUが速くなった分、合成にかかる時間も短縮されて待たされなくなったのだ。4ではHDRをオンにすると撮影後の合成処理に5秒ほどかかってたが、4Sでは3秒くらい。体感的にはまったく違う。

 HDRは露出を変えて3枚撮影して合成して、ダイナミックレンジの広い写真を作る機能。例えばこうなる。

 ニワトリを撮ってみた。

photophoto 左がHDRオフ、右がHDRオンで撮影したもの

 シャドウ部が復活してちょっと明るくなっているのが分かる。

 次はハイライト部が復活した例。屋内と屋外がかぶるとハイライト部がトビやすい。

photophoto 左がHDRオフ、右がHDRオンで撮影したもの

 ハイライト部が見事に復活してるのが分かるかと思う。3枚撮影して合成するのだが、常に3枚使うとは限らず、ハイライト部かシャドウ部のどちらを重視することもある。

 HDRは連写して合成する関係上、被写体が大きく動いてるとうまくいかない。例えば、上の例もよく見ると人物がずれて写ってる。歩いているからだ。

 さらに分かりやすい例をひとつ。いわゆる分身の術である。

photophoto 左がHDRオフ、右がHDRオンで撮影したもの

 これだと3枚を撮影して合成しているのがよく分かるでしょ。

 HDRをかけるとぼやっとしたコントラストが低い眠い絵になりがちで嫌う人も多いが、4SのHDRは4に比べて仕上がりの不自然さが減っている。オンとオフ両方を撮って気に入った方を使う、と考えればまったく問題はない。

 続いて室内の写真をいこう。とあるカフェの本棚を撮ってみた。

photophoto 左がiPhone 4、右がiPhone 4Sで撮影したもの

 iPhone 4Sの方が色はナチュラル。ただ、暗くてもISO感度はあまり上がらないので、手ブレには注意だ。

 次は画質チェック用の小物を。

photophoto 左がiPhone 4、右がiPhone 4Sで撮影したもの

 どちらもISO200に上がっているが、両者を比べると4Sの方がノイズが少なめで色も自然に仕上がっている。ISO感度はどのくらいまで上がるのかとやや暗めの部屋で猫を撮ってみたところ、ISO800までは確認した。

photo ISO800で猫を撮影

 これだけ撮れてくれればOKでしょう。ディテールもつぶれてないし質感も残ってる。

 最後に手近なスナップを5枚ほど。

photophoto 古い道標に興味を示す学生たち。こういうとっさのスナップにいい(写真=左)。HDRオン。こじゃれたランチを。HDRをオンにした方が明るく爽やかな感じになったのでそちらで(写真=右)
photophoto HDRオフ。傾いた陽射しで大きく伸びる影を。赤みがほどよく出てていい感じ(写真=左)。雑貨屋さんでカラフルな小物を(写真=右)
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