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高速連写と高画素を両立した中級デジタル一眼――ソニー「α77」(1/4 ページ)

» 2011年10月26日 19時03分 公開
[永山昌克,ITmedia]

 ソニーのレンズ交換式デジカメ「α」シリーズの新顔として「α77」が登場した。昨年発売された「α55」(レビュー)の上位製品にあたり、独自のトランスルーセントミラーテクノロジーを継承しつつ、CMOSセンサーの高画素化や連写のスピードアップ、撮影機能の強化などを図っている。

photo ソニー「α77」ズームレンズキット。レンズは「DT16-50mm F2.8 SSM」(SAL1650)

 トランスルーセントミラーテクノロジーとは、レンズから入った光を半透過ミラーを通過させることで、撮影時にミラーを動かさずに撮像素子に光を当て、高速連写やスムーズなAF駆動を可能にする仕組み。α77は、APS-Cサイズのセンサーを持つ製品では最も多い有効2430万画素のCMOSセンサーを搭載しながらも、最高で秒間12コマという圧倒的な連写スピードを実現。スポーツやポートレートなど動きのある被写体の撮影に役立つ。

photo レンズから入った光を透過させて撮像素子に当てながら、同時に一部の光を反射させて位相差AFセンサーに導く「トランスルーセントミラーテクノロジー」を採用

 一度に高速連写できる枚数は、JPEGエクストラファインで13枚、RAW+JPEGで11枚、RAWで13枚となる。その枚数以降も続けてシャッターを切ることは可能だが、画像の書き込み中は連写速度が低下する。シャッターチャンスを確実にとらえるには、やみくもに連写せず、タイミングを計ってシャッターを押すようにしたい。

photophoto 静止画の記録画素数は最大で6000×4000ピクセル。動画はAVCHD Ver 2.0に対応し、最大1980×1080/60pでの記録ができる(写真=左)、動画撮影では絞りやシャッター速度のマニュアル設定ができ、電子式の手ブレ補正やピクチャーエフェクトなども利用できる(写真=右)

 AFは、11点のクロスセンサーを含む19点測距に対応する。今回は主にレンズキットに付属する標準ズーム「DT 16-50mm F2.8 SSM」を使ったが、動体に対してもてきぱきと合焦するAF性能を確認できた。室内などの薄暗いシーンではAFスピードが低下するが、測距できないケースはあまりなく、暗所でも実用的といえる。

photo 記録メディアはSD/SDHC/SDXCカード、およびメモリースティックPROデュオ、メモリースティックPRO−HGデュオに対応。連写を多用するなら、できるだけ高速のカードを用意しよう
photo 撮影モード:絞り優先AE(F8 1/640秒) 感度:ISO100 WB:オート クリエイティブスタイル:スタンダード レンズ:「DT 16-50mm F2.8 SSM」
photo 撮影モード:シャッター優先AE(F13 1/30秒) 感度:ISO50 WB:太陽光 クリエイティブスタイル:スタンダード レンズ:「70-300mm F4.5-5.6 G SSM」

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