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新センサーとDiGiC 5で新しい「S」へ――キヤノン「PowerShot S100」(4/5 ページ)

» 2011年11月22日 11時00分 公開
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定評ある基本機能は継承

 そのほか、クリエイティブフィルター系やマイカラーなどの機能はPowerShot S95を踏襲しており、S100になったことで省かれた機能はない。FUNC.ボタンで機能の設定ができるほか、再生時に画像に対し、マイカラーやi-コントラストの設定を適用することも可能だ。

photophotophoto オートでの測光(写真=左)、HDR(写真=中央)、露出補正+1(写真=右)。HDRの仕上がりは自然で実用的だ
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photophoto 左上からi-コントラストオフ、i-コントラスト自動、i-コントラスト弱、i-コントラスト中、i-コントラスト強
photo 撮影モード:トイカメラ風 絞り:3.5 シャッタースピード:1/80秒 ISO感度:320 露出補正:-1 2/3
photophotophoto 測光モードの違い:逆光のため、評価測光(写真=左)、中央部重点評価測光(写真=中央)の2つは見た目よりもアンダー。スポット測光(写真=右)は空が飛んでしまったが、見た目に近い仕上がりとなった。i-コントラストなど便利な機能もあるが、デジタル補正をすべてオフにして測光モードにこだわって撮影することも可能だ

 新たにフレーム内に複数の光源があってもエリアごとにホワイトバランスを制御することで見た目通りのホワイトバランスを実現するマルチエリアホワイトバランスや、フルハイビジョン動画機能なども搭載した。フルハイビジョン動画撮影時のフレームレートは24fpsとやや控えめだが、大画面テレビでも楽しめる解像感があり手軽にフルHD動画撮影を楽しめるようになった事はうれしい進化といえる。

photophoto マルチエリアホワイトバランスによる水銀灯の緑色の補正テスト:補正OFF(写真=左)と補正ON(写真=右)。水銀灯による天井や床面の緑被りが取れていることが分かる

 新たにP/A/S/MモードでAFフレームの任意選択が行えるようになったのだが、AFフレームを固定した後に「FUNC.」ボタンからの呼び出しをする必要があり、やや手間がかかる。RING FUNC.ボタンのカスタマイズでAFフレームを選択すれば多少の手間は省けるが、今度はコントロールリングのカスタマイズが「MENU」からとなり、どちらの機能を多用するかでRING FUNC.ボタンのカスタマイズに悩まされる。とはいえ、使用していくうちに筆者の撮影スタイルではISO感度変更やステップズームを多用することはない事が分かり、RING FUNC.ボタンにAFフレームに割り当てても特に不自由に感じることはなかった。

photophoto AFの設定は、顔認識とキャッチAFに加えて、フォーカスフレームを自由に設定出来るアクティブが追加された(写真=左)、RING FUNC.ボタンにAFフレームを登録することで、AFフレーム選択の操作のステップを省くことができる(写真=右)

 ちなみにS100発売の10年前、2001年には「PowerShot S30」「PowerShot S40」が発売されている。手元にS30があるのでS100を並べてみたが、さすがに液晶モニターのサイズに10年の歳月を感じる。S30にはよく使う機能に対する専用ボタンとフォーカスフレーム選択に使える方向キーがあり、結構使えるカメラだった。

photophoto owerShot S100(写真=左)とPowerShot S30(写真=右)。厚さがまったく違う。S30はMF/測光モード/マクロモードなどが独立したボタンから操作できる

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