ソニー「Sonnar T* E 24mm F1.8 ZA」は、同社ミラーレスカメラ「NEX」シリーズのEマウントに準拠した広角単焦点レンズです。画角は35ミリ換算で36ミリ相当に対応。適度に広がりのある画角と素直な遠近感を得られ、対象物を誇張なく、自然にとらえることができます。スナップから風景、ポートレートまで幅広い用途に生かせるレンズといっていいでしょう。
外装にはフルブラックのアルミニウム合金を採用。高品位な質感で、価格に見合った高級感が備わっています。ちなみに黒のカラーリングは、交換レンズとしてごく一般的ですが、これまでのEマウントレンズはすべて銀色ベースだったため(タムロンがまもなく発売する「18-200mm F/3.5-6.3 Di III VC」(Model B011)には黒ベースが用意されますが)、逆に黒が特別な色に見えます。サイズと重量は、レンズキットに付属の標準ズームをやや上回る程度。まずまずの携帯性があり、持ち運びは苦になりません。
開放値は、Eマウントレンズでは最も明るいF1.8を実現。薄暗いシーンに強く、室内や夕景、夜景でも感度をあまり高めずに撮影できるメリットがあります。今が旬の、街のイルミネーションを撮るのに好適です。ということで、このEマウント初のカールツァイスレンズを持って、夜の街に出動してみましょう。
最初に訪れたのは夜景撮影の定番スポットのひとつ、東京タワーです。展望台の売店で購入したた直径約4センチのガラス玉をレンズ前にかざし、そこに映った逆さタワーをとらえました。
次の写真は、こちらも人気の夜景スポット、銀座四丁目の和光のショーウィンドウです。ピントを合わせた部分はくっきりと解像し、背景にはソフトなボケが生じました。そもそも焦点距離が短いレンズなので、あまり大きなボケは期待できませんが、近接撮影ではそれなりにボケてくれます。
続いて、巨大な庭園を模した商業スペース、恵比寿ガーデンプレイスを訪れました。上の写真は、16センチという最短撮影距離の短さを生かし、花壇の小さな花に近寄って撮影したもの。ピント合わせにはマニュアルを使用しましたが、フォーカスリングの回転は滑らかで心地よく動きます。
残念ながら手ブレ補正機構は備えていませんが、慎重にカメラを構えれば、1/8〜1/15秒程度のシャッター速度を手持ちでブラさずに撮ることは可能です。下の写真は、1/5秒の低速シャッターながら、手すりにカメラを押し付けるようにして構え、ブレを防ぎました。それと同時に、ホワイトバランスを太陽光に、クリエイティブスタイルをビビッドにそれぞれ設定し、黄金のような輝きを強調しています。
最後の写真も、同じく恵比寿で撮影したシクラメンの花です。今回は、言われなければその場所であることが判別できない構図と撮り方をしています。記念写真なら、もう少し引いた構図が適切ですが、ここでは冬の夜を表すイメージカットを狙ってみました。
本レンズは絞り込んだ際のシャープネスの高い描写や、明るいシーンでの表現力についても良好ですが、今の季節ならやはりつややかなイルミネーション撮影を楽しみたくなる。そんなレンズといえます。
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カールツァイスレンズの描写力を存分に堪能できる開放F値1.8の大口径広角単焦点レンズ。価格は9万3555円(税込/12月12日現在)
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