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» 2011年12月26日 11時37分 UPDATE

2011年注目したカメラ&トピックス(編集部 渡邊編):定着したミラーレス、売れ続けるエントリーデジ一眼

今年のトピックスとして、ペンタックスとニコンのミラーレス参入を挙げないわけにはいかないが、「売れている製品はどれか」という視点を交えると、また違ったモノが見えてくる。

[ITmedia]

ミラーレスは定着フェーズへ、定番デジ一眼も売れ続ける

 2011年のトピックを振り返る際、やはり、ミラーレス一眼の定着を挙げないわけにはいかない。2011年はオリンパス/パナソニック勢が先行し、ソニーがNEXシリーズで追走する状態から始まり、ペンタックスとニコンが「PENTAX Q」「Nikon 1」でこの市場へと参入した。

 また先行するオリンパス、パナソニック、ソニーもモデル数を増やし、一口にミラーレスといっても様々な製品から選択ができるようになった(この意味ではソニーNEXシリーズの最上位機NEX-7がタイ洪水の影響で出荷が遅くなったのは残念)。もはやミラーレス一眼は躍進のジャンルではなく、定着のジャンルになったといえるだろう。

 だが、定着したとは言っても市場が「ミラーレス一眼一色」の状態ではないことにも注目したい。掲載しているGfK Japan調べによるデジタルカメラ販売ランキングを見てみると、キヤノン「EOS Kiss X4/5」やニコン「D3100」「D5100」といったデジ一眼も引き続きの支持を得続けていることが分かる。

photo 「EOS Kiss X5」

 一例として12月5日〜11日のランキングに目をやると、確かに上位10機種中7機種がミラーレス一眼なのだが、1位は「EOS KISS X5 ダブルズームキット」、2位は「EOS KISS X4 ダブルズームキット」となっている。特にEOS KISS X5 ダブルズームキットの人気は根強く、3カ月以上も販売ランキングの首位を堅守している。

 カメラ業界的には、2011年はミラーレス一色の感すらあったが、旧来からのデジタル一眼レフも同様に支持されているとなると、ミラーレスが市場を牽引したことは事実でありながら、市場のニーズは「ミラーレスタイプが欲しい」ではなく、「本格的なカメラが欲しい」であったのではと推測できる。

 ただ、各社がミラーレス一眼を次々と発表・投入しており、ミラーレスタイプの勢力が拡大していくことは間違いない。主要メーカー中で唯一、ミラーレスタイプを投入していないキヤノンが動けば、その動きはさらに加速していくだろう。そのとき、市場がどう反応するのかは2012年の大きなテーマとなるに違いない。

コンパクトデジタルカメラはどこへ

 多種多彩なミラーレス一眼が売り場をにぎやかにする中、コンパクトデジタルカメラはちょっと元気がなかった。レンズ交換式に比べると、手軽さがコンパクトデジタルカメラの一番のメリットだが、スマートフォン/携帯電話カメラの高機能化に押された。GPSやタッチパネルも多くの機種で採用されたが、iPhone/Androidスマートフォンに比べると実用的と感じさせてくれる機種は少なかった。

 それでも注目すべき機種はいくつかあった。手軽さではなく、レンズ一体化による画質向上に重きを置いたモデルとして富士フイルム「FUJIFILM X10」、キヤノン「PowerShot S100」、リコー「GR DIGITAL IV」などが登場し、どれもそれぞれに特徴があって「カメラ」として楽しい。

photophotophoto 左から富士フイルム「FUJIFILM X10」、キヤノン「PowerShot S100」、リコー「GR DIGITAL IV」

 ただ、2012年には「デジタル」カメラとしてもっと楽しい製品が出て欲しいと思う。撮影画像の無線転送やGPSによるジオタグ付加、タフネス性能など、既に実用化はされているが、せっかくデジタル製品なのだから、こうした付加機能を上手に組み合わせて、撮って楽しいはもちろん、撮った写真を「見る」「見せる」「楽しむ」にもっと注力する製品が出て欲しいと思う。

動画カメラとしても魅力的「DMC-GX1」

 最後に注目機種を1台ピックアップしたい。パナソニック「DMC-GX1」だ。クラシカルな外観に最新のセンサーと画像処理エンジンを搭載しており、キットレンズの電動ズームレンズ「LUMIX G X VARIO PZ 14-42mm/F3.5-5.6 ASPH./Power O.I.S.」を装着したときのバランスもいい。ISO感度も最高12800までとなり、電子水準器も搭載した。マイクロフォーサーズは今年、明るくて手軽な価格の単焦点レンズが充実したのも魅力となっている。

photo 「DMC-GX1」

 詳細はレビュー記事(新世代「LUMIX G」の始まり――「DMC-GX1」)を参照してもらうことにして、個人的にはMP4でも1080/30p撮影できる動画周りの改良に注目したい。前々から、最終的にパソコンへデータを取り込むことになるデジカメの動画撮影にAVCHDは適さないと思っていたので、MP4でのフルHD動画対応には大賛成だ。

 デジタルレコーダーに撮影したメモリカードを差し込んで、動画保存・編集するならAVCHDの方が有利だが、そうしないならばMP4の方が何かと楽。GX1に限らず、ミラーレスタイプのカメラにはぜひ動画撮影機能も充実させて欲しいと思う。そうしないと「スマホでいいや」になっちゃうから。

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