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» 2012年03月23日 11時00分 UPDATE

今日から始めるデジカメ撮影術:第150回 桜と天気と背景の関係 (1/3)

春と言えば桜、満開の桜にはついカメラを向けたくなるもの。でも、せっかく撮るなら天気や時間、背景などにも気を配りたい、という話。銘木といわれる桜や古城と桜、など今回は情景満載でお届け。

[荻窪圭,ITmedia]

 今年(2012年)の桜は例年より数日から1週間ほど遅れるそうで、梅の遅れっぷりに比べればかなり取り戻した感がある。少なくとも東京に関してはそのくらい送れた方が新入学の時期に桜が満開ってことになっていいのかもしれない。

 そんなわけで恒例の桜の話。

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晴れた日の桜と曇った日の桜

 青空や新緑を背景にした、晴れた日の満開の桜はきれいだなあと。それに異論はまったくない。RAWで撮って、あとで彩度を上げてやると、青空や緑がより際立ち、桜もほのかにピンク色になってきてより桜っぽくなる。

 お昼前後の順光環境が色鮮やかでいい。午後遅くなると陽射しが赤みを帯びてくるし。順光や半順光じゃないと、陰影が強く出ちゃって桜のほわっとした柔らかさが出ない。

 もし狙ってる桜の樹があるのなら、その桜は何時ごろ、どの角度から撮ると一番自分のイメージに合うかを頭に入れて撮りに行くといい。花見しやすい公園にこんな桜があると、平日の昼間でも気がつくと周りに花見客がどっとくる。

photo 正午ころ
photo 同じ日の13時過ぎ

 そういう意味でも時間帯は大事だ。やはりお弁当を食べに来る人が集まる前がいい。午前中だ。もしそこの桜が東から撮るとよい案配な位置にあるのなら、まだ人が少ない朝早くから出かけるのがお勧め。

 とある風景写真家は、人が映り込まないよう有名な桜は早朝から、できるだけ知られてない名木を探すといっておりました。

 良く晴れた日の桜はこのようにほんのりとピンク色でいいんだけれども、ぐぐっと寄ってみると実は花びらの色は白に近い。遠くから無数の花びらが重なっているのを見ると、ほんのりとピンク色に見えるわけだ。

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 このようにかなり白い。よく見ると花びらが重なっているあたり、ほんのりとピンクが透けている。彩度を上げてやると少し色づいてくるので。上の写真はちょっと彩度をあげてある。桜の花にぐぐっと寄って撮りたいときは、花びらがきれいで光がいい感じに当たっているところを選ぶ。

 でも、陽射しが強すぎるとちょっとイメージが違ってくる。桜って遠くから見るとほわっとしててなんともはかなげで柔らかい感じがするじゃない。近づいて撮っても、そんな柔らかなイメージを保ちたい。

 そういう時は、下のようなことに気をつけたい。

  • 直射日光がガンガンに当たってない花を撮る。できれば薄く雲がかかってる日を選ぶ
  • 逆光気味で狙う
  • 背景を大きくボカす。明るい単焦点レンズを使うか、望遠で絞り開放で撮るとか
  • 少しプラスの補正をかけてやる

 そうするとこんな感じにかなり柔らかくなる。300ミリ相当まで伸びる高倍率ズームレンズをNEX-5Nにつけて撮った写真。

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 青空を背景に撮った写真とはずいぶん感じが変わるはず。

 ほんわりとやわらかく撮りたいなら、晴れてなくてもまったく問題ない。いやむしろ曇天下の方が陰影があまりつかず、背景も白っぽいのでほわっと仕上げやすい。実はこれ、小雨交じりの下で撮った桜である。

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 ただし、曇天下は暗いので被写体ブレやピンボケに注意。ちょっと風が吹くとピントがズレてこんなことになります。

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 この花、よく見るとソメイヨシノと感じが違う。

 その通り、ソメイヨシノじゃなくてエドヒガンザクラ(らしい)。

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