いわゆる「ハイクラスコンパクトデジカメ」を集めてみようというこの企画、第2弾は実際にいろんなシチュエーションで撮り比べてみよう、という画質チェックっぽいコーナーである(→ハイクラスコンデジ総チェック(1)――カメラ本来の性能で勝負するハイクラス製品をピックアップする)。
用意したカメラは引き続き、富士フイルム「FUJIFILM X10」。オリンパス「OLYMPUS XZ-1」。リコー「GR DIGITAL IV」。ニコン「COOLPIX P310」。キヤノン「PowerShot S100」の5台。それぞれ性格は違うのであるけれども、できるだけ条件を揃えてどかどかと撮ってみた。
コンパクトデジカメの画質チェックだと「フルオート」のモードで撮ってチェックするのだが、ハイエンド機はフルオートより、プログラムオートや絞り優先AE……いわゆる「PASM」のモードで使うってことを考えて、あえて「シーン自動認識オート」系のモードは使ってない。
今回は風景とポートレートで。
最初はネイチャー系ということで、空と水と緑のある風景をそれぞれのワイド端で撮影してみた。撮影モードはみなプログラムオートでホワイトバランスもオート。
こうしてみると青空がきれいな、典型的な風景であっても青空の描写が違ってくるのが面白い。一番青が強く出ているのはGR DIGITAL IV。コントラストも高めでキリッとした写りになっている。
それに次ぐのがFUJIFILM X10とPowerShot S100。ハイライト部をやや抑え、おとなしい写りなのがCOOLPIX P310。OLYMPUS XZ-1はハイライト部をがえ気味の上に、やや青が弱い結果になった。
続いてディテールを見てみよう。
どれも似た感じだが、ディテールが一番しっかりしているのは、2/3型と撮像素子が大きめのFUJIFILM X10。逆にディテールがつぶれがちでもやっとしてるのがCOOLPIX P310という結果に。一番撮像素子が小さくて一番画素数が多いP310はその分細かいところに無理が生じやすいというところか。でも全体に大きな差はない。
続いて人工物を撮ってみた。
青空の発色はやはりGR DIGITAL IV、FUJIFILM X10、PowerShot S100の3モデルが、青のよく出た鮮やかな色を映し出している。ディテールについてはFUJIFILM X10は比較的しっかりとした感じで、COOLPIX P310は少し描写が甘くエッジに曖昧なところがある。他の3機種は似たような感じといえる。
ついでに、GR DIGITAL IV以外の4機種については望遠端のカットも撮っておいた。塔のレンガ模様やアンテナのディテールに注目してほしい。
やはり撮像素子サイズ(FUJIFILM X10が2/3型、OLYMPUS XZ-1が1/1.63型、PowerShot S100が1/1.7型、COOLPIX P310が1/2.3型)の差が出てしまったようだ。まあ仕方がないことなのだけれども。
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