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» 2012年04月17日 16時00分 UPDATE

「マルチレック」が楽しい、12.5倍ズーム機「OLYMPUS SH-25MR」 (1/3)

オリンパスの12.5倍ズームレンズ搭載機「OLYMPUS SH-25MR」は、さまざまな設定条件の違う静止画や動画をワンショットで記録する「MR」(マルチレック)機能が味わい深い。

[ITmedia]

 オリンパスといえば「PEN」や「OM-D」といったマイクロフォーサーズ機のイメージが強くなっているが、コンパクトデジカメも多くの製品を用意している。現行製品は5シリーズ13機種で、高画質モデルの「Xシリーズ」、メインストリームの「Sシリーズ」、防水のタフネスモデル「Tシリーズ」、エントリーの「Vシリーズ」、工事現場用の「工一郎」をそれぞれ展開している。

 3月下旬より販売開始された「OLYMPUS SH-25MR」は「S」の型番が示すとおりメインストリームの製品となるが、さまざまな設定条件の違う静止画や動画をワンショットで記録する「MR」(マルチレック)機能が味わい深い。

photo 「OLYMPUS SH-25MR」

 MRの先輩としては、昨年春モデルとして「SZ-30MR」があった。SZ-30MRは25〜600ミリ相当の光学24倍ズームレンズに、25ミリ相当で10センチ/600ミリ相当で40センチまで寄れるスーパーマクロ、フルHD動画を撮影しながら1600万画素のフル画素静止画を撮影できる「フォト・イン・ムービー」などさまざまな機能を詰め込んだ、非常に多機能なモデルだった(同社Webサイトを見ると既発売の製品カテゴリに入っており、在庫限りとなっているようだ)。

 このSZ-30MR、とても面白い製品だったのだが、24倍ズームという高倍率レンズを搭載するためか、ボディは“コンパクト”というにはやや大きめで、テレ端のAFもちょっと遅めだった。だが、SH-25MRはSZ-30MRに比べてレンズ倍率を抑える(といっても35ミリ換算24〜300ミリの12.5倍だ)ことでサイズも小型化し、テレ端側のAF速度も上昇した。そしてMRはほぼそのままの機能を踏襲しており、使い勝手の増したマルチレコーディング機というモデルに仕上がっている。

 マルチレコーディング機能は、肩に設けられた撮影モードダイヤルの「MR」を選択することで利用でき、「マルチフレーム」「マルチサイズ」「MAGIC+オリジナル」と3つの撮影モードが用意されている。

 「マルチフレーム」は1回のシャッターで全景とアップの2枚を同時撮影する機能で、アップについてはSとLの2サイズから選択できる。画像サイズは全景が4608×3456ピクセルのフル画素(有効1600万画素)で、アップのサイズSが2048×1536ピクセルの3メガ相当、サイズLが2560×1920ピクセルの5メガ相当。背面液晶はタッチパネルで、アップで記録する場所は画面タッチで変更できる。

photophoto 橋の上から、画面右下の電車にアップ場所を指定してマルチフレーム撮影

 言ってしまえば撮影後にトリミングをするのと変わらないのだが、ワンシャッターでまったく雰囲気の違う写真が2枚同時に撮れるのは面白い。ちなみにアップ部分の被写体追尾AFも利用可能だ。

 「マルチサイズ」は同時に記録サイズの異なる写真もしくは動画を撮る機能。マルチフレームとは異なり、画角はほぼ同一。メインとサブの組み合わせにはいくつか制限があり、静止画の場合はメインが2メガ(1600×1200ピクセル)以上/サブが1メガ(1280×960ピクセル)あるいはVGA(640×480ピクセル)、QVGA(320×240ピクセル)で、動画の場合はメインが1920×1080ピクセルおよび1280×720ピクセル、サブが640×360ピクセルおよび320×180ピクセルとなる。保存用とブログアップ用の写真/動画を1アクションで撮るといった場合に利用することになるだろう。

 最後のひとつ、「MAGIC+オリジナル」は文字通りマジックフィルター(デジタルフィルター)とオリジナルを同時記録する撮影モードで、マジックフィルターは全12種類が用意されている。

 「ポップ」「ピンホール」「フィッシュアイ」「スケッチ」「ロック」「水彩」「ミラー」は静止画/動画のいずれでもフィルター適用とオリジナルの同時記録可能で、「ウェディング」「クリスタル」「ミニチュア」「ランダムタイル」「ドラマチック」については静止画撮影のみ、フィルター適用とオリジナルが同時記録できる。

photo 「スケッチ」を適用しながらのMRで動画撮影中。左下には同時記録されているオリジナルの映像も表示される

 同社のデジタル一眼「PEN」シリーズでは「アートフィルター」としてデジタルフィルター機能が用意されているが、マジックフィルターはよりお遊び的要素が強い、というかオリジナルとはまったく別物にする強烈な効果を持つものも多い。それだけにオリジナルと同時記録ができるというのはうれしいところだ。

photophoto 強烈な効果の「ランダムタイル」。動画への適用はできないフィルターだ

 動画撮影中にシャッターを押すと最大でフル画素の静止画撮影を行え「フォト・イン・ムービー」について特別な撮影モードは用意されておらず、背面の録画ボタンで録画中にシャッターを押せばそのまま静止画が記録される。動画撮影が止まることもなく、とても滑らか。ただ、1920×1080ピクセルのフルハイビジョン動画とフル画素の静止画を撮影すると画角は異なり、静止画の方が広い範囲を撮影することになる。

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photophotophoto 上の動画を撮りながら撮影した静止画。1600万画素のフル画素記録だが、記録中に引っかかりを感じるようなことはなくスムーズに記録できる

 マルチレックや動画撮影中の静止画撮影など、負荷のかかる機能を実現するため、本製品ではPENシリーズにも登載される画像処理エンジン「True Pic V」を2つ搭載する「Dual True Pic V」を採用する。ただ、「ウェディング」や「ミニチュア」などマジックフィルターの一部ではこのデュアル構成でも負荷が高いようで、ライブビュー時に液晶へ表示されている画面にコマ落ちが発生する。利用時に問題となるわけではないが、あまり気分の良いものではない。

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